オンとオフの切り替え、二人の違い
── お疲れなのでしょうか?先ほども「おいしいものを食べて、それほどコメントしなくていいような仕事が理想。『水田さんの食べているところが見たい!』という番組をやらせてもらえたら」という話もされていましたが…。
川西さん:
そんなの奇跡の仕事ですよね。「孤独のグルメ」でもめっちゃしゃべるのに(笑)。なまけものなんじゃないの?食べて寝たいって。
水田さん:
赤ちゃんみたいな生活をしたいですね。すごくかわいがってもらいたい!もしかしたら、大人の赤ちゃん返りが早めにはじまっているのかもしれません。
川西さん:
いや、ただのなまけものやね(笑)。
相方が休みたいと言うのなら、自然に僕も週に3日働いて4日休むサイクルになりそうですよね。
でも、本当に僕らの仕事ってオンオフの切り替えも難しいと感じています。どこからがオフでどこからがオンなのか、境界線が分からなくなることもよくあります。
ぼーっと考えごとをしているときには「これってオンなの?」と考えてしまうこともしばしば。休みの日もネタになることを考えてしまいがちなので、頭から切り離してのんびりしたいと思うこともあります。
水田さん:
僕は考えなきゃいけないのに、気づいたら考えていないことがよくあります。
見なくても想像がつく相方の行動
── 対照的というか、いいバランスですね。
川西さん:
そろそろ隠居される方の発言ですよね(笑)。
水田さん:
考えるために頭を切り替えようと、外に出ることもよくあります。家にずっといると集中力がもたないタイプなので。
川西さん:
外行って、おいしそうなお店の看板が目に入って、ごはんを食べて帰ってくるんやろ?
水田さん:
何で分かる?見てたのか(笑)。
川西さん:
見なくても想像がつくな。でも、相方が幸せを感じてくれるなら、それはそれで良い時間の使い方なのかなとも思います。
── 相方さんが幸せでいてくれるのはうれしいですよね。
川西さん:
確かにね。それに越したことはないと思っています。だからといって、考えるべきときでも考えなくていいと言ってるわけじゃないで。
水田さん:
分かってるって!でも、ほんと気づけば何も考えてないってことありすぎだな(笑)。
PROFILE 和牛
お笑い芸人。NSC大阪校26期生。第30回(2009年)、第31回(2010年)の「ABCお笑い新人グランプリ」新人賞を受賞。M-1グランプリでは2016年より3年連続で準優勝を獲得。2018年には第53回上方漫才大賞奨励賞を受賞する実力派漫才コンビ。
取材・文/タナカシノブ