大変だった2年間はいちばん成長できたときでもあった

── これまで何か転機となったことはありますか?

 

久保さん:
入社して8年経ちますが、2回ターニングポイントがありました。

 

1回目は入社してからの2年間です。22〜23歳だったのですが、部下が社内外含め60人ほどになり、当時、そのマネジメントや新人教育、月数百件の営業件数の責任をもつのが私のメインの仕事でした。ただ責任を果たそうと精一杯でしたが、上司やチームメンバーと一緒に数字を追う苦しさと楽しさを学びました。

 

あの頃は苦しく辛かったですが、今振り返ると、大変だったぶんいちばん成長できた2年間でした。

 

また、大阪拠点の立ち上げに携わらせてもらったり、人事の経験をさせてもらったりしたことも、自分のなかでは大きな財産となっています。

オフィスで仕事をするオールコネクトの美山さん
オフィスで仕事をする久保さん

── 2年間で凝縮された経験をしながらステップアップされたのですね。

 

久保さん:
はい。そして、2回目のターニングポイントは、あるプロジェクトの立て直しのため急きょ2か月間、福岡県の別拠点で仕事をしたときのことです。日々やらなければいけないことも多く大変でしたが、メンバー全員が同じ方向を向いて協力し、期限までに目標を達成することができました。

 

「たとえ苦しい環境でもチームで成し遂げる」ことが好きだと、改めて感じました。

 

── ALL CONNECTでは、年間休日を社員が設定できる制度がありますが、そのほか働きやすさとして何か感じることはありますか?

 

久保さん:
年間休日を選択できる制度では、たとえその年に多く休んだとしても評価に響くことはなく、賞与も結果次第です。自分で結果を出して年収を担保しながらプライベートを楽しむことができると思っています。

 

また、ALL CONNECTは有給休暇が取りやすいので、コロナ禍前は月に一回、趣味の海外旅行を楽しんでいました。だから、有給消化率は100%です(笑)。

求められた仕事をやり抜く

── 仕事とプライベートのバランスを取るために大切にしていることはありますか?

 

久保さん:
仕事で結果を出すことにも、遊びにも妥協したくない性格なので、「やるときはやる」「遊ぶときは遊ぶ」と気持ちを切り替えることを大切にしています。

 

── これから何かチャレンジしたいことはありますか?

 

久保さん:
まだ人事部から事業部へと異動したばかりで、結果を出せていないことを不甲斐なく思っているので、まずは「会社や上司から求められる結果を出す」ことから始まると思っています。

 

キャリアに関しては、正直、役職や職種にはこだわりはないので、「必要とされた場所でやり抜く」のみです。

 

── やりがいのある仕事は続けたいけれど、管理職にはとまどいがあるという女性も多いと思います。そんな人たちにアドバイスをお願いします。

 

久保さん:
男女で仕事の実力差はないと思います。ただ、女性ならではの目線、マネジメントができることは強みだと感じています。

 

また、私が関わっている女性管理職はみんな優しくてたくましく、やっぱり強いです。それが女性管理職の強みだと思います。

 

私が部下のなかから役職者を選ぶ際に重視するポイントは、結果はもちろんですが、仕事や物事に対する「姿勢」や「考え方」の部分も大きいです。「会社や上司は自分に何を求めているかを考えながら行動する」、「正直であること」「やり抜くこと」が大切だと思います。

 

 

実績を評価し、この人なら任せられると判断した人にどんどんキャリアアップの機会をつくる。男性か女性か、また家庭の事情に関係なくそうした姿勢を維持してきたALL CONNECTの風土づくりが、久保さんのような「チームメンバーと結果を出す」ことに目を向けて力を注ぐ女性管理職たちを生んでいるのだろうと思いました。強く、たくましく働く女性たちがこれからも増えていきそうで楽しみです。

取材・文/高梨真紀 写真提供/ALL CONNECT

参考/(※)福井県「2020年の国勢調査に基づく就業状態基本集計」https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/toukei-jouhou/kokutyou/kokusei2020.html

福井県「男女共同参画および女性活躍に係るデータブック」(P43)https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/joseikatuyaku/danjoplan-2022-kentou_d/fil/R3databook.pdf