個人別トートバッグ収納がストレスを減らす
家族円満の救世主はトートバッグでした。
A4サイズくらいが収まるトートバッグを家族それぞれの分だけ用意し、そこに個人のものをざっくり収納するという方法をとったら、劇的に家事を回しやすくなりました。
たとえば、ダイニングテーブルに個人の本、資料、レシート類などが放置されていたとします。
今まさに晩ごはんができたからテーブルに置きたいのに片づけないと置けない、という場面を想像してもらえたらと思います。
テーブルの脇にあるリビングシェルフは、昼食時に同じように一時退避したものが放置されていて、その上には重ねられない状況。
ものを床に置けばなんとかテーブルは開けられますが、蹴飛ばしてしまう恐れがあります。また、一度床にものを置き始めると、ガラスが割られた窓を放置しておくと他の窓ガラスも割られて街が荒れてしまうという割れ窓理論と一緒で「ここはものを放置してもいい場所なんだ」という無言のメッセージを放ってしまい、部屋がどんどん散らかっていってしまいます。
そこでトートバッグの登場です。
テーブルにあった個人のものはすべてこの個人別トートバッグに収納します。あとで「あれどこ?」と聞かれても、「そのトートバッグの中にしまった!」と答えればOK。
これが片づけと家事の進行をかなり助けてくれました。
「これはここ、あれはあそこに戻す」といった人の収納の地図を覚えていなくてよくなりましたし、何も考えずにサッと一箇所にしまえばいいので、あちこち行き来する必要もありません。
シンプルなトートバッグはスツールの上にぽんと置いておいてもなんとなく絵になるのもありがたいところ。
部屋をすっきり保ちやすくなったうえに、「あれどこやった」論争から解放されて、本当に心が楽になりました。
もちろん布製トートでなくても、各家庭でベストなものを選べばOKです。
お子さんが小さくて検索性が高い方がいいなら、浅いかご型の収納が適しているかもしれません。他にもインテリアのお好みで、ラタンかご、バスケットなどでも。家族に合った形にカスタマイズしてもらえたらと思います。
家族のものの一時片づけ方法に悩んでいる方がいたら、「個人別バッグ収納」をぜひ試してみてください。
文・イラスト/おふみ 構成/阿部祐子