「生まれ変わるなら男性」の訳
── ドロリンは上手に変身するために特訓中ですが、北川さんは今、変身願望はありますか?
北川さん:
子どもの頃は、大好きな動物になりたいという願望はありました。鳥とかイルカとか、自由に泳ぎ、空を飛べる動物に興味を持っていた気がします。
今は、なりたいものよりも、時間がほしいという気持ちが強かったりします。もっとたくさん寝たいとか(笑)。
やりたいこともやらなければいけないこともたくさんありすぎて、時間が足りない!と思うことはよくあります。
── 時間を自由に操れる能力を持つ人に変身すれば、その願望は叶いそうですね。
北川さん:
変身というか、生まれ変わるなら男性がいいなとは思っています。もし、自分が男性ならどんな感じだったかなと想像することはたまにありますね。どんな生き方をしているのか、生きやすいのか、体感してみたいです。
── 共演のジャングルポケットさんの印象はいかがでしたか?
北川さん:
とても明るくて楽しくて、すごく仲がいいなと思いました。楽屋でもずっとあの雰囲気で喋っていて、すごくいい空気が流れていました。
あと、声がよく通る(笑)。舞台をたくさんやってきた方だと、声量で感じることができました。
娘の目の輝きに「アンパンマンの魅力と重み」を感じた
── 好きなキャラクターを教えてください。
北川さん:
子どもの頃はドキンちゃんが大好きでした。色もとても可愛らしいので。あとはやっぱりアンパンマンですかね。
娘はばいきんまんとドキンちゃんが出てくると反応がいいというか。目が輝くんですよね。私が子どもの頃もこんな感じだったのかな、と思うと同時に、何十年経っても、小さい子どもたちの目を輝かせ、喜ばせるアンパンマンの魅力と重みを感じました。
── 感じた魅力を具体的に教えてください!
北川さん:
キャラクターはみんな見た目も可愛いし、アンパンマンはヒーローだけど無敵じゃないところも好きです。
顔が濡れたら力が出ないとか、弱い部分を見せられるヒーローってなんかいいなって。自分の顔をあげるって、シンプルに受け入れて観てきましたが、自分を犠牲にして人を助けるなんて、なかなかできることではありません。
自分の力が出なくなるのが分かっていて、困っている人に顔をあげてでも助けるという精神は人格者だなと思いました。アンパンマンみたいな人がいたら、世界は平和になるだろうなと考えたり。
大人になって観ると、子どもの頃に感じていた魅力をより深く感じられる気がしました。
<作品情報>
映画『それいけ!アンパンマン ドロリンとバケ~るカーニバル』
公開中
配給:東京テアトル
©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV ©やなせたかし/アンパンマン製作委員会 2022
取材・文/タナカシノブ