30代のラストはもがいている
── 82年、83年生まれのみなさんは、どんな30代を過ごし、どんな40代を迎えたいと思っていますか?ライフプランのようなものがあれば、教えてください。
太田さん:
30代までに培ったものが花開くのは、40代のような気がしています。
この世界を見渡しても、特に40代に脂がのった先輩が多くいるという印象があります。だから、30代はとにかくインプットして人としての幅を広げ、そこで培ったものを40代で発揮!と思っていたのですが、もうあと1年しかないんです。正直、インプットが足りていません。
結局30代って、現場をキープするために必死で、日々を生きることに精一杯。いろいろなことに知識と経験を広げていく余裕がなかったなと。
インプットする時間を取るために、少し休みも必要なのかな、なんて話をすることもあります。意識してそういう機会をつくらないとダメなんじゃないかなと思いながら、30代のラストをもがいている状態です。
斉藤さん:
僕は、年齢で目標を立てたことがほとんどなくて。
演劇を辞めて営業マンになったときには「ずっと会社員でやっていくんだろうな」と思っていましたから。でも、気づいたら芸人をやっていて、30代を駆け抜けてきました。
それまでの自分のなかになかった選択肢である芸人という素晴らしい仕事に出会い、それをずっと続けていられること自体にけっこう満足しています。
自分のなかで、とても満たされているという感じです。毎日忙しくて、本当にバタバタした30代でしたが、40代もこんな感じでいきたいな、という思いがあります。
おたけの吐血…「二人でやることも覚悟した」
おたけさん:
30代と40代で確実に違うのは体力だと思っています。老化を感じ始めるのも40代なのかなと。
30代は20代の流れと勢いでとりあえずどうにかなると思うし、実際になってきました。
でも、40代は気持ちと体力に差が出そうなイメージがあります。なので徐々に体調を気遣う生活へシフトしていく気がします。
僕はけっこうビビりで、気になることがあるとすぐに病院に行くので、異変には早めに気づけると思うんです。仕事も体調がよくなかったら、頑張ることもできないですしね。
まずは定期的な検査に行こうかなと思っています。
太田さん:
おたけは検査に頼るのが向いています。というのも感覚がバグっているから。
一回、地方公演のとき吐血したって大騒ぎしたことがあって。胃のあたりから出てきてる感覚だって。お笑いができるような状態じゃないかもと、現地の病院に駆け込んで…。
おたけさん:
すごかったんですよ、本当に。バーって真っ赤になって。
太田さん:
そしたらただの歯肉炎だったんです。
斉藤さん:
アハハハ、あったね。
おたけはしばらくダメかもしれないから、二人でネタをやるように覚悟もして調整していたのに、「大丈夫だった」と戻ってきて。結局三人でネタをやることになったんだよね!
太田さん:
そんなズレってある?胃のあたりからって大騒ぎして、実は歯だったなんて。
おたけさん:
だから病院に行くことはすごく大事だよね。だって、自分じゃ原因が分かんないんだから!
体調が良くないと気持ちも落ちるので、40代は自分だけでなく、二人の体調にも気を遣っていきたいです!
PROFILE ジャングルポケット
おたけ、太田博久、斉藤慎二によるお笑いトリオ。2006年4月結成。NSC東京校12期出身。略称「ジャンポケ」。2007年にデビュー。コント番組「コンバットII」のレギュラーや、「爆笑レッドカーペット」や「エンタの神様」などのネタ番組への出演で知名度を上げる。
取材・文/タナカシノブ