全社員でテーマソングの制作も

—— 「島田ブック」には斬新なアイデアが詰まっていそうです。

 

大森さん:

そうですね。スローガンにもあるとおり、「難しいは新しい、だから面白い!」がすべてのアイデアのベースになっています。

 

1000個のエレベーターボタンを押しまくる展示「1000のボタン」もそうですが、ボタンのキーホルダーのカプセルトイや、「1000のボタン」を体験できるスマホアプリ「レッツ・エレベーター」など、過去にとらわれることなく、さまざまなアイデアを形にしてきました。

人気のキーホルダー

最近では「世界中のみんなのやる気ボタンを押す」をテーマに、今年の4月に自社レーベルを立ち上げて、当社の公式キャラクター、ボタンちゃんのテーマソング「ボタンを押せば」を本気で制作しました。

レコーディングの様子

社長の兄がNORTHERN BRIGHTのベーシストなので、作曲していただき、社長みずからが作詞を担当しました。レコーディングも社内で行われ、51名の全社員がギターやコーラス、クラップなどで参加しています。

 

—— キャッチーなメロディに癒やされました。「ボタンはひとつじゃない」という歌詞も素敵だなあと。

 

大森さん:

ありがとうございます。くじけそうになったとき、ちょっと疲れたときにぜひ聞いて元気を出してもらえたらと思います。

「ボタンを押せば」byボタンズのジャケット写真

—— さまざまなアイデアが注目されるなかで、本業でも新たな展開はありましたか?

 

大森さん:

島田電機製作所の認知度が高まったことで、エレベーター関連商品以外の受注をいただくようになりました。例えば、建築の内装で使う押しボタンの意匠などです。エレベーター業界以外に仕事が広がったのは嬉しいですね。

 

また、以前は採用募集をしても同業種、近隣の方の応募がほとんどでしたが、今は「島田電機製作所が好きだからここで働きたい!」と言ってくださる方や、新卒や若い人の応募も増えるようになりました。

 

—— 若い人が増えると、他の社員の方も刺激をもらって次々と新しいアイデアが生まれそうですね。

 

大森さん:

きっとそうだと思います。これからも「島田電機製作所らしさ」を大切にしながら、積極的にさまざまな取り組みにチャレンジしていこうと思います。ぜひ注目していただけると嬉しいです。

八王子にある島田電機製作所

取材・文/酒井明子