多様な働き方が求められるようになった昨今、出産や介護、自身の病気などで離職した人に、再度活躍するチャンスを与える重要性が認識されています。
昨年9月からスタートした地域社員制度を含め、多様な働き方を推奨する日本マクドナルドでも、パートやアルバイトからのキャリアチェンジに柔軟に対応しています。
今回お話を伺ったのは、専業主婦から36歳でパート勤務を始め、42歳で総合職社員に、56歳の現在は組織の売り上げや成長に貢献するオペレーションコンサルタント(※)として活躍する谷本節子さん。2人の子を育てる母として、どんな思いでどんなキャリアステップを重ねてきたのでしょうか。
(※)オペレーションコンサルタント:担当するエリアの直営店において、ビジネス成長に責任を持ち、店舗運営のための様々なコンサルティングを行う仕事。
近所の店舗で「働いてみない?」と声をかけられて
── マクドナルドで働き始めたのはいつ頃ですか?
谷本さん:
実は高校生のとき、初めてアルバイトをしたのがマクドナルドだったんです。アルバイトの候補先をいろいろ調べているなかで、マクドナルドなら知名度も高いし、会社もしっかりしていて安心できるかなと思って。親もマクドナルドなら、と認めてくれました。
広島県出身なのですが、当時広島には4店舗しかなくて、わざわざ自宅からバスで通っていましたね。
── 大学卒業後は打って変わって広島銀行に勤務されていたそうですね。
谷本さん:
はい。広島銀行では国際部で外貨預金などの業務を担当していました。その後結婚し、出産を機に退職しました。
── 退職の際は「本当はもっと働きたかった」というお気持ちもあったのでしょうか?
谷本さん:
当時は産後は育児に専念する人が大半でしたし、私も育児に専念するのが当然だと思っていました。パートでまた銀行に戻れたらいいなという思いはありましたが。
── その後しばらくは専業主婦だったものの、36歳のときにマクドナルドでパート勤務を始めたそうですね。何かきっかけがあったのですか?
谷本さん:
自宅のすぐ近くに店舗があって、よく子どもと行っていたんです。主婦仲間とも「昔は私もマクドナルドで働いていたのよ」と話していて。そうしたらあるとき、そのお店の方から、「人が足りなくなったから働いてみない?」と声をかけられたんです。「やってみようかな」と軽い気持ちで始めました。
パート勤務3か月後に「社会保険に入らせてください!」
── パート勤務を始めた頃、お子さんたちは何歳くらいだったのですか?
谷本さん:
長女は小学校に入学したばかりで、長男は幼稚園でした。最初は子どもたちの時間に合わせて短時間から働き始めました。それが、実際働いてみたら接客やチームでの仕事にやりがいを感じ、すっかりハマってしまって。3か月後には勤務時間を増やしてもらおうと「社会保険に入らせてください」と自分から申し出ました(笑)。
── 直談判したんですか?
谷本さん:
そうなんです。まず当時「STAR」と呼ばれていたフロアサービスのポジションになり、パート勤務を始めて5か月後にはマネージャーを目指すようになりました。