「週1日から、1日2時間でもOK」など、日本マクドナルド株式会社は柔軟な働き方で多様な人たちが働く企業として知られています。2021年9月には、アルバイトやパートからのキャリアアップを目指したい人に向けて、「地域社員制度」をスタートしました。
勤務時間が原則8:00〜20:00で転勤もなし。さらに賞与、有給休暇など福利厚生も得られるこの制度では、すでに約200人が採用され、退職者はゼロだとか。総合職社員とどう違い、どんなメリットがあるのでしょうか。人事部の植村麦生さんにお聞きしました。
ライフスタイルに合わせた活躍ができる「地域社員制度」
── マクドナルドでは、高校生から94歳の方までがアルバイトで働いているそうですね。この年齢層の幅広さは、ほかでは見られないように思います。
植村さん:
マクドナルドはありがたいことに地域に根ざした存在となっていて、アルバイトの場合は、家や学校から近いという理由で働き始める方が多いです。
また、スケジュールに融通が利きやすいのも大きな価値として感じてもらっています。各店舗では月ごとではなく週ごとにシフトのスケジュールを立て、「今週は3日出勤したけれど来週は1日にしたい」「お盆の期間は帰省するから休みたい」といった要望に応えられるように調整しています。
基本的には「お互いさま」の心配りで支え合いながら一人ひとりの自由な働き方を実現しています。
── 2021年9月から始まった「地域社員制度」はどんな取り組みなのでしょうか。
植村さん:
日本のマクドナルドでは、全国の約2900店舗中、7割がフランチャイズ店舗で地域に根差して運営を頂いています。一方、3割が全国にある直営店舗なのですが、「地域社員制度」はその直営店で導入をしました。
総合職社員との違いとして明確な特徴はまず、総合職社員は全国転勤が条件なのに対して、地域社員はご自宅から通勤可能な店舗への配属をしています。
勤務時間は、地域社員は午前8時~午後8時の勤務が原則となっています。また休日は、希望があれば2日間の土日を含む月間10日間(2月以外)となっており、賞与や有給休暇、交通費支給、退職金なども提供しています。
地域社員が就ける役職は、PDM(ピープル ディべロップメント マネージャー)と呼ばれる人材マネージメント関連の業務までを担っていただいており、将来転居が可能になれば店長へのキャリアアップも夢ではありません。
地域社員は、アルバイトであっても、PDMを含めたチームリーダークラスのポジションであれば応募可能です。現在までに約200名が地域社員として採用され、各店舗で活躍してくれています。まだ退職者は一人もいないんですよ。