副業人材の公募は約半分が県外から

──神戸市は、2020年9月24日より「副業人材」募集も公募しています。こちらの取り組みの狙いもお聞かせください。

 

山本さん:

今回公募した「副業人材」は、神戸市HPのモニタリングや広報媒体作成など、主に広報に携わる内容です。広報はテレワークと親和性が高く、民間で働く方たちのスキルを活かしていただきやすい業務だと考えていることから公募に至りました。

 

40名枠に対して、問い合わせも含めて予想以上の反響がありました。現時点(※取材日は10月9日)でも1000名以上の応募があり、うち半分は県外からの応募です。10月4日時点ですが、東京からの応募も18.2%を占めているんですよ。これから書類選考や面談を行いますが、多くの方に興味を持っていただけて本当に驚いています!

 

──県外からの応募が約半数!「テレワークなら…」と応募される方も多いのでしょうね。今後、神戸市はどのような人たちと働きたいと考えていますか?

 

山本さん:

今回の副業人材では各業務ごとに求めるスキルが異なりますが、いずれのポジションでも年齢は問わず、職務内容に長けた経験者の方と働きたいと思っています。民間企業で働いてきた方々と一緒にお仕事をすることは、私たちにとっても刺激になります。テレワークであれば、在住地域も問いません。神戸市と一緒に仕事をしたいと思っている方と働き、良い成果につなげたいと考えています。

 

泉さん:

地域貢献応援制度や副業人材など、一見すると「役所っぽくない」と思うかもしれません。しかし高いモチベーションを持って働ける人を増やしていきたいというのは役所も同じです。私たちの働きやすさが市民の暮らしやすさに繋がると思うので、これからも常に新しい働き方について考えていきたいですね。 …

 

行政ではハードルの高い働き方改革に果敢に取り組んできた神戸市役所。背景には、「より地域を良くしたい」という職員の基本的な思いがありました。新しい取り組みを始める際には、働く人の大切にしている思いに寄り添うことが大切と言えそうです。

 

取材・文/秋元沙織