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時短ハラスメントが流行語になる働き方改革の皮肉

仕事

2018.11.19

20181116_working_0111月7日に発表された「ユーキャン新語・流行語大賞」には、「(大迫)半端ないって」「ボーっと生きてんじゃねえよ!」「ご飯論法」などの今年を彩る言葉がノミネートされました。その中から今回は、“働き方改革”から生まれた言葉「時短ハラスメント(ジタハラ)」を深掘りしていきましょう。

 

働き方改革から生まれた皮肉なハラスメント


2019年4月から順次施行されていく「働き方改革」。「年次有給取得の義務化」「高度プロフェッショナル制度の創設」など、“日本のワークライフバランス”が大きく変わるようなものばかりです。中でも来年の4月から施行が決定している「時間外労働の上限規制」は、世の働く大人たちに大きな影響を与えそう。

 

今回ノミネートされた「時短ハラスメント(ジタハラ)」は、「時間外労働の上限規制」から生まれた流行語。“働く人の労働時間を無理やり短縮するハラスメント”という意味合いで使われています。

 

実際に現段階から“時短”を意識した社内改革を行っている企業も増加。しかし上司の“帰れコール”が故に、「定時で帰ることになっても、作業量が残業していた時と変わらない」「仕事が早く終わる方法を教えてくれない」といった声も続出しています。多くの企業が“早く帰れる術”を模索しないまま“定時上がり”だけが一人歩きして、現場に混乱を招いているよう。

 

ジタハラの被害者は増加傾向に…


働き方改革が定まってきたころから、徐々に浸透してきた“ジタハラ”。ネット上では、多くの社会人が悲痛な叫びを上げていました。

 

いくつかの声を見てみると、「仕事は早く終わらせろって言われるけど、残業削減のアイデアは全て部下に投げっぱなし。言うだけ言って、上司は気楽でいいよなあ」「クライアント相手の仕事だと自分の仕事量をコントロールすることは難しいのに、それを含めて管理しろって言われるからたまったもんじゃない」「残業をしなくて仕事の質とか成果が上げられなくなると結局怒られるのは現場の人間。これは不公平すぎる」「家に持ち帰って仕事をする日が増えて、毎日サービス残業状態」などの意見が飛び出しています。

 

中には、「働き方改革自体がパワハラ促進の改革にしか思えない」「こんなことするならもっと景気を良くしてくれよ…」「仕事をもしこなせたとしても、精神的に参っちゃう人がたくさん出そう。っていうか今の時点で出てるよね」「残業代も稼げない上に仕事の密度は上がっているなんておかしな話」「給与なしの“持ち帰り残業”を強制しているようなもん」といった“働き方改革反対派”の意見も後を絶ちません。

 

企業の半数以上で働き方改革が始動中!


では実際、どれほどの人にジタハラの被害経験があるのでしょうか。以前「株式会社 高橋書店」では、20代~60代のビジネスパーソン男女730名に「“働き方改革”に関するアンケート調査」を行いました。

 

「あなたの会社で“働き方改革”(長時間労働の改善)は行われていますか?」という質問に対して、「行われている」と回答したのは390名。その中で「働き方改革(長時間労働の改善)に関する取り組みで困っていること」を聞いたところ、最も多くの票数を集めたのは162名の「働ける時間が短くなったのに、業務量が以前のままのため、仕事が終わらない」でした。働き方改革が行われている会社のおよそ4割で、ジタハラの被害が生まれていることが伺えます。

 

続けて「仕事が終わっていなくても定時に帰らなければならない(100名)」、「具体的な現場の対策・体制がまだ整っていないため、スタッフ内で混乱が起きたことがある(95名)」、「会社で残業ができないため、仕事を持ち帰っている(63名)」という回答に。

 

本格的に“働き方改革”が施行されるまでに、見直す問題は山積みのようですね。

 

文/河井奈津

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