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話題の「フードバンク」とは 子供に説明できますか?

子育て

2021.08.07

スポーツの祭典の会場で、ミスにより弁当が大量廃棄されニュースとなりましたが、日本では日常的に全国で大量の食品ロスが出ているのが現状です。

 

その一方で、経済的に苦しい家庭で十分な食事が食べられず、給食のない夏休み明けには体重が減ってしまう子供もいます。

 

この食にまつわるアンバランスな状態を少しでも改善する取り組みの1つとして、「フードバンク」があります。

今回は、親子ともに知っておきたい「食」の現状と、フードバンクや子ども食堂など支援の形について解説します。

フードバンクとは

フードバンク(food bank)とは、まだ食べられるにもかかわらず廃棄されてしまう食品の寄付を受け、支援を必要とする施設や家庭などに無償で提供する活動のこと。またその活動団体もフードバンクと呼びます。

 

農林水産省に登録されているフードバンク団体は全国に130以上あり、それぞれが地域やWebメディアなどを通じて食品の寄付を募っています。

 

参考:農林水産省「フードバンク活動団体一覧(令和3年4月20日時点)」

 

フードバンクで扱う対象はおもに次のような食品です。

 

● 包装の印字ミス等で販売できない食品
● サイズや形が規格外となって市場に出せない農産物
● 家庭で余った新品の食品や調味料

 

提供先は、高齢者や障がいを持つ人の入所施設のほか、貧困で苦しむ世帯、事情で親元を離れて暮らす子供たちの児童養護施設、子ども食堂など。

 

子供たちが、生まれた環境にかかわらず健康的な食事をしっかり食べて成長できるように、また運営費や家計から食費負担を減らし、その分を子どもの成長に必要なものの購入などに充てられるように…という目的があります。

 

またフードバンクには、受け取る側だけでなく、寄付する側の企業や自治体にもメリットがあります。

 

● 廃棄する食品の量が減り廃棄物処理費を抑えられる
● 流通コスト(人件費、ガソリン代、有料道路代など)を下げられる
● 企業の社会的責任(CSR)を果たす企業としてイメージが向上する
● 廃棄食品の焼却で発生するCO2を削減できる
● 栄養不足や栄養の偏りからくる病気を予防でき、医療費削減につながる

 

しかし、アメリカなどと比べると日本ではまだ普及が進まず、2018年のフードバンクの食品取扱量は約2,850トンと、全国の食品ロス量の0.1%にも満たない状況です。

「相対的貧困」の子供は7人に1人

「毎日の食事が十分食べられないのは、ごくごく一部の子どもでは?」

「まわりにそんなに困っている子はいないと思うけど」

 

と感じる人もいるかもしれません。

 

しかし日本では、相対的貧困世帯で暮らす17歳以下の子どもは全国で260万人以上と、子どもの7~8人に1人の割合となっています。

 

相対的貧困とは、所得が国民全体の「中央値」の半分に満たない状態のことをいい、2020年では世帯年収約127万円以下の世帯が該当します。

 

特にひとり親、なかでもシングルマザー世帯では約半分が相対的貧困状態にあり、コロナ禍でさらに収入が低下している家庭では食事がきちんととれているのか心配です。

フードバンクの支援を受けるには

今まさに子供に満足な食事がさせられない、少しでも子供に食べさせるため親の食事を減らしている…といった状況の方は、今すぐ近くの自治体の窓口に問い合わせてみて下さい。

 

「働いているので夜しか時間が取れない」という場合は、「フードバンク ○○市」「食料支援 ○○市」などのキーワードで検索してみると、最寄りのフードバンクや自治体で支援を受ける方法が見つかります。

寄付でフードバンクを支援するには

フードバンクや子供の貧困について知り、「今は毎日の食事には困っていないけれど、同じ子供を持つ親として少しでも何かの力になりたい」と考えるママ・パパもいるかと思います。

 

フードバンクが食品の寄付を募る活動の1つに「フードドライブ」があります。

 

各地域のフードバンク団体が、行政窓口・公共施設・NPO法人・社会福祉協議会などに食品の回収BOXを設置したり、窓口で寄付を受け付けています。

 

支援を受ける場合と同様に、最寄りの自治体窓口に問い合わせるか、「食糧寄付 ○○市」「フードバンク 寄付 ○○市」のように検索すると送り先や持ち込み方法が分かります。

おわりに

子供に「食べ物を大切にしよう」と言葉で伝えることは大切ですよね。

 

ただ、自分の周囲の環境しか経験したことのない子供にとっては、意味は分かっても今ひとつ実感がわかないかもしれません。

 

夏休みの自由研究もかねて、フードバンクや食品ロスについて調べたり、地域のフードバンクを探して親子で寄付したりすれば、お子さんもより食べ物の大切さを理解できるのではないでしょうか。

 

また、今まさに食べ物に困っている方は、ぜひ今回の記事も参考にお近くの自治体窓口などに相談してみて下さいね。

文/高谷みえこ

参考:フードバンク:農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/foodbank.html
一般社団法人全国フードバンク推進協議会「フードバンクとは」 https://www.fb-kyougikai.net/foodbank
「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク世話人会「子どもの貧困率発表について」 https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2020/07/kodomonohinkonritsu20200728.pdf

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