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将来望まない妊娠で傷ついてほしくない…未就学児のうちから親が子どもにできること

子育て

2020.11.29

10月に政府が市販化を検討していると報じられた「緊急避妊薬(アフターピル)」は、コンドームの破損や性暴力被害など避妊が不十分だった性交渉から72時間以内に服用し、望まない妊娠を高い確率で避ける薬です。

 

前回の「緊急避妊薬が「安易な性交渉を助長する」は本当か?産婦人科医に聞いてみた」では、産婦人科専門医の遠見才希子さんに緊急避妊薬のメリットや慎重論に対する見解について伺いました。

 

望まない妊娠を防ぐためには、緊急避妊薬を手に入れやすくすること以外にも様々なアプローチが必要です。わが子が性のことで傷ついたり、パートナーを傷つけたりしないために、今から親ができることとは?引き続き遠見さんに聞きました。

 

「プライベートパーツ」はその人だけの大事なもの

—— 性に関して、子どもにきちんと伝える自信のない親は少なくないと思います。子どもが性のことで傷ついたり、傷つけたりしないために、親ができることを教えてください。

 

遠見さん:

まず「プライベートパーツ」について伝えるといいと思います。プライベートパーツとはよく「水着に隠れる部分」と表現され、胸、性器、おしり、口を指すといわれます。ただし、男の子の胸は除外されるわけではないし、これら以外にも人それぞれに大切な部位はプライベートパーツといっていいでしょう。

 

子どもには、「あなたのプライベートパーツはあなただけの大事な場所だから、誰にも見せないし、触らせないんだよ」と伝えてください。だれかに「見せて」「触らせて」と言われたり、写真や動画で撮ろうとする人がいたら、その場から逃げ、そして大人に伝えてね、とも。

 

同時に、他者のプライベートパーツもまたその人だけの大事なものであり、じろじろ見たり、触ったりしてはいけないことも知らせたいですね。

 

—— 自分だけでなく、他者の体も同様に大事だと伝えるのですね。

 

遠見さん:

その通りです。プライベートパーツを伝えるときは、被害だけでなく加害も防ぐという2つの視点を持つことが大事。小さいうちから、自分だけでなく、自分以外の人のプライベートパーツも同じように大切だと認識することは、自分や他者を尊重することにつながると思います。

 

また、プライベートパーツに興味を持ち、自分で触るのは、乳幼児であっても男女問わず自然なことです。もし触っていても、とがめるのではなく、冷静に「触るのは、安全なプライベートの空間で、優しく清潔な手で」と伝えてください。

 

親でも無断で子どものプライベートパーツを触らない

—— 親は、おむつを替えたり薬を塗ったりする際、子どものプライベートパーツに触れることもありますね。

 

遠見さん:

親であっても、子どものプライベートパーツは無断で触らない、触るときは同意を取る、という意識を持ってください。子どもは大人の所有物ではありません。子どもを一人の人間として尊重しましょう。

 

また、親のプライベートパーツも同じく親自身のもの。基本的には無断で触らせない、触るときは同意をとらせるということを、日頃の親子のコミュニケーションのなかで伝えられるといいですね。

 

「同意をとる」ためには、なぜ触るのかという説明が必要です。もしお世話などで子どものプライベートパーツに触る必要があるときは、なぜ触るのかを子どもに話してください。「おむつを替えるから触るね」「薬を塗るから触るね」と、簡単に添えるだけでかまいません。

 

—— まず、説明することが大事なんですね。

 

遠見さん:

私も、子どもが2才になった頃から、お風呂に入る際、「おっぱいも、おまたも、おしりも○○ちゃんの大事大事だから、○○ちゃんだけのものよ」と話していたんです。当初は何の反応もなかったのですが、1、2か月後、私が子どもの体を洗おうとしたら、子どもが急にギャン泣きして「だいじだいじはじぶんであらう。○○ちゃんのだいじだいじは、ままさわらないで」と言ったので驚きました。

 

2才のイヤイヤ期ということもあると思いますが、彼女も何か感じ取るものがあったのでしょう。それ以降、洗うときには「今日は大事大事なところは自分で洗うの?」「ママ、これから大事大事を洗うね」などと一声かけるようにしています。

 

その後、娘に「ままのおっぱいもだいじだいじなの?」と聞かれたので、「そうだよ大事大事だから、お洋服で隠してるの。○○ちゃんも勝手に触らないでね」と伝えました。

 

—— そう考えると、日常のさまざまな場面で、プライベートパーツの大切さを伝えることができそうです。

 

遠見さん:

性教育をあまり受けたことのない親世代は、初めから完璧を目指さなくていいと思います。もし間違っても、日々のコミュニケーションでやり直しが効くのが、親子関係のいいところ。私も自分の子どもへ性教育をするのは初めてなので、試行錯誤しています。

 

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