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日本の女の子にも届け!カマラ・ハリスさんのメッセージに共感の嵐

子育て

2020.11.10

2020年のアメリカ大統領選において民主党の副大統領候補カマラ・ハリスさんが行ったスピーチのなかで、全米の女性と女の子たちに向けて送ったメッセージが、アメリカだけでなく世界中で共感を呼んでいます。

 

そしてもちろん、そのメッセージは日本の女性の胸にも響くものでした。

 

今回は、そのメッセージの内容と、ふりかえってこの国の女性や女の子たちの未来の働き方について考えてみました。

 

カマラ・ハリスさんのスピーチとは

2020年11月上旬、アメリカの大統領選挙はまだ正式に決着していない状態ですが、多くの票を集めていることが見えてきた段階で、民主党の次期副大統領候補となるカマラ・ハリス氏は支持者と国民に向けてスピーチを行いました。

 

そして、そのスピーチのなかで、19歳でインドから移民してきた母について思いをはせ、同時に多くのマイノリティ(白人以外の少数派民族)の女性について次のように述べています。

 

Women who fought and sacrificed so much for equality and liberty and justice for all, including the black women who are often too often overlooked, but so often prove they are the backbone of our democracy.

 

女性たちは全ての人に対する公平と自由と正義のために戦い、犠牲を捧げてきました。そこにはあまりにも見落とされて続けてきた黒人女性も含まれます。しかし、それゆえに彼女たちは我々の民主主義のバックボーンであることを証明し続けてきました。

 

また、自身が初の女性そして黒人の副大統領になる可能性について、全米の女の子たちへ次のようなメッセージを送りました。

 

But while I may be the first woman in this office, I will not be the last. Because every little girl, watching tonight sees that this is a country of possibilities.

 

私はこのオフィス(アメリカ政府)で最初の女性(副大統領)になるかもしれませんが、最後ではありません。なぜなら全ての女の子たちが、今夜、この国は可能性の国だということを目のあたりにしているからです。

 

このメッセージに対し、米国の女性はもちろん世界中の人々が共感し、上記のメッセージを発信したTwitter投稿には170万件以上の「いいね」が集まりました。

 

いま、日本の女性の働き方は?

「自由と民主主義の国」というイメージのアメリカでも、これまで、女性や少数派民族の人が副大統領のポストにつくことは一度もなかった…という現実があります。

 

では、ジェンダーギャップ(男女間格差)指数が153か国中121位・先進国では最下位の日本ではいま、女性はどのような働き方をして、どのような地位にあるのでしょうか。

 

毎年「世界経済フォーラム」によって発表される「ジェンダーギャップ指数」は、次の4項目で男女にどの程度差があるかを表したものです。

 

  • 教育…字が読めるか、高等教育が受けられているか など
  • 健康…男女別出生率、健康寿命 など
  • 経済…賃金、管理職の男女別人数 など
  • 政治…大統領や首相の男女別人数、議員の男女比 など

 

実は、日本も上記のうち「教育」や「健康」については、他の国と同等レベルかそれ以上であることが分かっています。

 

しかし「経済」分野では、依然として年齢が上がるほど男女の賃金格差は開いていき、特に大企業では管理職や社長は男性ばかりという企業が多数を占めています。

 

また「政治」分野でも、国会議員や政治家をみると歴代の女性首相はゼロ、女性党首も1桁という状況。

 

世界では下院(日本では衆議院に相当)の女性議員が平均25%以上なのに対し、日本では約10%となっています。

 

この背景には「結婚して子どもを持てば、男性がメインで仕事、女性がメインで家事と育児」という人生のモデルがいまだに根強く残っていることがあげられます。

 

最近発覚した医大の入試不正操作でも、背景を追っていくと、今の日本では妊娠出産・育児で女性がキャリアを中断せざるを得ないため、男性医師を確保しようと不正に加点した思惑が見えてきます。

 

一般企業でも、「管理職への昇進を女性たちが望まない」という声もありますが、そこには「妻が育児や家事をメインで担当して当たり前」という認識の中で、夫のように仕事に全力投球できず、子どもを犠牲にしたくないから仕事の方をあきらめざるを得ない…という構造もあります。

 

これからの子どもたちのために

こういった「男性が仕事に集中し、女性はサポートに回る方が望ましい」という価値観が空気のように存在する日本の子どもたちに、今回のカマラ・ハリスさんのメッセージは力強く響いたのではないでしょうか。

 

しかし、本当にこの声を聞くべきなのは、子どもたちだけではなく、男女問わず大人のほうではないかと思います。

 

成績が落ちて悩んでいる女の子に「まあ女の子だからいいじゃない」と、フォローのつもりで声をかけたり、泣いている男の子に「男は泣いたら負けだ!」と叱責したり。

 

そういった無意識のジェンダーバイアス(性別による偏った見方)に基づく大人の声がけが、将来「私は女だから管理職は無理…」「やっぱり代表者は男でないと…」といった判断につながっていく可能性があるからです。

 

おわりに

民主党の大統領候補・バイデン氏の妻ジルさんは、歴代のファーストレディーが夫のサポートに専念してきたのとは異なり、大学の教授職を退職せず働き続けるとしていて、そちらにも共感と賞賛が集まっています。

 

アメリカは日本の20年後の姿ともいわれます。

 

しかし今回の大統領選で見られたアメリカの女性像のアップデートは、20年後といわず今すぐにでも、日本でも広がってほしいものです。

 

文/高谷みえこ

参考/カマラ・ハリス氏公式Twitter https://twitter.com/KamalaHarris/status/1325251050509639681
世界経済フォーラム(World Economic Forum)「Global Gender Gap Report 2020」 https://jp.weforum.org/reports/gender-gap-2020-report-100-years-pay-equality

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