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母乳パッド、BCGワクチン…新型コロナ対策も誰かの必需品を奪わないで!

子育て

2020.04.30

新型コロナウイルスの流行が続くなか、「○○がいいらしい」と聞くと、人々がそれを求めて集中する現象があちこちで起こっています。

 

しかし、赤ちゃんや妊産婦さんなど特定の人のために作られたものを「新型コロナウイルス予防に」と対象外の人々が買い占めるのは、本来必要な人たちの手に渡らず不便なばかりか、場合によっては命に関わる事態にもなりかねません。

 

今回は、いま起きている困った事態についてお伝えします。

 

「母乳パッドをマスクがわりに」!?

先日、某テレビ番組で「ガーゼマスクは洗濯すると縮んだり傷んだりしやすいので、内側に母乳パッドを貼り付ければ頻繁に洗わずにすみ長持ちするし、化粧で汚れなくて便利」という情報が放送されました。

 

すると放送終了後、母乳パッドが売り切れるドラッグストアなどが現れ、SNSには

 

「母乳パッドが売り切れたことなんてめったにないのに…」

 

「おしりふきも、ウェットティッシュ代わりに買う人のせいで売り切れ!」

 

「赤ちゃんの沐浴(もくよく)ガーゼをマスクの材料にしようとする人もいます」

 

「哺乳瓶の消毒液が急に倍近い値段になりましたが、まさか赤ちゃん用以外の目的で買ってる人がいるの?」

 

「赤ちゃん関係のグッズは、母子手帳を見せないと買えないようにしてほしい」

 

など、必要なものが手に入らず困るママたちの声が寄せられました。

 

店舗側でもこの事態に気づいて購入数の制限などを行い、現在はインターネット通販・実店舗ともにおおむね在庫不足は解消されているようです。

 

ドラッグストア勤務の筆者の知人によると、現在では上記のように購入数の制限が広まったこともあり、どの商品でも転売目的らしき大量購入客の姿は見なくなったといいます。

 

ただ、親戚や知人に配ろうと、制限いっぱいの個数まで買い込むお客さんはよくいるとのこと。

 

「お店では、日頃の需要に合わせて仕入れの量を決めています。急にたくさん買われると次の入荷まで必要なお客様が買えなくなります。ただ私たちから、何に使うのですか?とは聞けないので…」

 

本来の目的と異なった用途で購入するときには、それがなくなったら本来使いたい人はどうなるのかをよく自問自答してほしいですね。

 

BCG予防接種は赤ちゃん最優先なのに…

新型コロナウイルスの予防や治療については、世界中どこでもまだはっきりと「こうすれば感染予防できる」「重症化を防げる」といった方法は確立されていません。

 

さまざまな研究発表や推測が報道されていますが、そのうちの1つに「日本では乳児期に結核の予防接種であるBCGワクチンを全員が接種するから、重症者や死亡者が少ないのではないか」という仮説があります。

 

これを聞いた一部の人から「大人だが、今からBCG接種を受けたい」と医療機関に問い合わせが増えているという話も。

 

しかしBCGワクチンは現在、出生数の予想などに基づき、生まれてくる赤ちゃんの人数にあった量しか製造されていないそうです。

 

赤ちゃんにBCG接種を行う時期は、標準的には生後5ヵ月から8ヵ月の間とされています。

 

ただし、居住地域で結核の発生が多く見られるなどの状況により、自治体からそれより早い時期の接種がすすめられることもあります。

 

そんな場合にもしワクチンが足りず接種が遅れれば、赤ちゃんの結核感染率が高まることになり非常に心配です。

 

SNSでは「乳幼児向けBCGワクチンの入荷が滞っている」という医師の投稿も見られ、不安に思っている妊婦さんやママも多くいます。

 

国や医療機関には、万が一にも赤ちゃんのための予防接種が足りなくなることのないよう、より厳重な管理を望みます。

 

子ども向け解熱鎮痛剤も買い占め!?

2020年3月には、フランスの厚生大臣やWHO(世界保健機関)から、新型コロナウイルス感染が疑われるときには特定の種類の解熱鎮痛剤を服用しないよう呼びかけましたが、数日後にはそれを撤回するというニュースがありました。

 

しかし、報道を見た人たちが、比較的安全とされた市販薬を「売り切れる前に」と考えて購入した結果、またもや一部で入手困難になる状況が起こりました。

 

このとき買い占められた「アセトアミノフェン」を主成分とする解熱鎮痛剤には、15歳以下の子どもたち向けの商品も含まれており、

 

「うちの10歳の娘でも飲める生理痛の薬は限られているのに、棚から消えている」

 

などと戸惑うママもいました。

 

おわりに

母乳パッドや赤ちゃん用品・予防接種や市販薬などは、大人が子ども用のものを使うことはできてもその逆はできません。

 

この状況の中で誰もが不安なのは分かりますが、代替できないものを赤ちゃんから奪うような行為はなんとしても慎みたいもの。

 

手に取る前にもう一度、「これは誰のためのもの?」と自分に問いかけてほしいと思います。

 

文/高谷みえこ

参考/厚生労働省「結核とBCGワクチンに関するQ&A」 https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/bcg/index.html#Q12

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