仕事をするときには、さまざまなスタイルがあります。「正社員」や「アルバイト・パート」といった働き方のほかにも、「派遣社員」という方法もあります。自分に合っているスタイルを選ぶことは、長く快適に仕事をしていくためのコツと言っても良いでしょう。 今回は「派遣社員」としての働き方に興味を抱いたあなたのために、「派遣社員として働き始める前に知っておきたいこと」をまとめます。
■派遣社員と会社との関係性について
これまで「正社員」や「アルバイト・パート」として仕事をしてきた!という方にとって、よくわからないのが「派遣社員」の働き方の仕組みについてです。実際に仕事をする会社と、自身が登録する派遣会社……何がどう違っていて、今後の働き方にどう影響してくるのか……気になる方も多いことでしょう。 派遣会社として仕事をする場合、仕事をする人は「派遣会社」と契約を結びます。つまり、仕事をする場所がどこであれ、「お給料を支払うのは派遣会社」というわけですね。 派遣会社にとって、派遣社員はいわば「商品」と言っても良いでしょう。できるだけ良い人材を揃え、相手先企業に満足してもらうことで、より多くの仕事・報酬へとつなげることができます。 またより良い「商品」を提供するためには、派遣社員として働く方々をしっかりとサポートしなければいけません。実際に仕事をしていく中で、何か困ったことや不満があれば、派遣社員は派遣会社へと伝えることができます。派遣会社と労働先の会社で話し合いが行われ、条件が改善されるケースも少なくありません。 仕事をする上で、「自分の要望を偉い人に直接伝えるのは勇気がいる……」なんてこともあるでしょう。派遣社員の場合は、間に派遣会社が入ってくれることで、スムーズなやりとりが可能となります。 ちなみに、派遣社員として働いた場合のお給料も、派遣会社から支払われます。派遣会社は派遣先の企業から、働いた人数や時間に合わせて報酬を受け取ります。そこから派遣会社の取り分をマイナスして、派遣社員へと支払う仕組みになっています。
■派遣社員として働く場合の3つの雇用スタイル
派遣社員として働く場合には、3つの雇用スタイルがあります。それぞれの特徴を把握しないまま、契約を結んでしまうと、「こんなはずじゃなかった!」なんてことにもなりかねません。 3つのスタイルを知った上で、自分自身が求める雇用スタイルはどれなのか、しっかりと検討してみてください。 ★登録型派遣 先ほど説明したとおり、働く人が派遣会社と契約を結ぶスタイルです。終業後も派遣会社によるサポートを受けられ、自分らしく働きたい!と思う方に人気のスタイルとなっています。 とはいえ、勤務先の企業の実情によって、就業時間や勤務期間が変わってくるという特徴もあります。 ★紹介予定派遣 こちらは、将来的に派遣先の企業の正社員として働くことを前提に、一定期間を派遣社員として働くスタイルを言います。仕事をする人と勤務先の企業が、それぞれの特徴や相性を、正式な雇用契約を結ぶ前に見極められるというメリットがあります。 派遣の求人の中では非常に珍しいタイプとなりますが、正社員での雇用を目指す方にとっては、魅力的と言えるでしょう。 ★常用型派遣 こちらも、仕事をする人と派遣会社が契約を結ぶスタイルです、登録型派遣との違いは、その契約が常時有効であるという点です。登録型の場合は「派遣先が決まったタイミングで契約が発生」するのに対して、常用型では「常に派遣会社の社員」となります。安定度が高い点が魅力の一つとなっています。 ただし、「常に雇用契約が継続される」からといって、「常に働きたい職場で仕事ができる」というわけではありません。会社側の都合によって、派遣先が切り替わることもあり、臨機応変な対応を求められます。