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妊娠中の食べ物について気になっている妊婦さんは多いことでしょう。しかし、かかりつけの医療機関や助産院によって指示があったりなかったりするようです。 また、最近ではインターネットや周囲から膨大な情報が入ってくることから、何が正しいのか分からなくなってしまったという方もいるようです。 ここでは情報を整理するために、妊婦さんでも食べて良いもの、また、食べてはいけないと言われている基本的な食べ物についてご紹介します。

■妊婦さんが食べてOKな食べ物

・葉酸を多く含む食品 妊娠前から意識して摂るようすすめられるのが「葉酸」です。葉酸は妊娠前や妊娠初期に意識的に摂取することで、赤ちゃんの先天性異常の発生リスクを抑える効果があると言われています。 最近では手軽に摂れるサプリも人気ですが、食事で摂取できるとコスト削減にもなりますね。 葉酸はビタミンB群の水溶性ビタミンで、緑黄色野菜や果物、納豆といった食材に多く含まれています。 水溶性のビタミンは茹でると栄養価が半減してしまうため、注意して調理するのが良いでしょう。 妊婦さん用のレシピ本などを参考にするのもおすすめです。 ・玄米などの雑穀類 玄米などの未精製の雑穀にはミネラル、カルシウム、ビタミン、食物繊維が豊富で、バランスの良い食品と言われています。妊娠中は体内の水分が不足し便秘になりやすいため、食物繊維は積極的に摂りたいところ。 栄養価の高い玄米ですが、消化しにくいというデメリットがあります。妊娠初期のつわりで胃腸が弱っている妊婦さんは、よく噛んで食べましょう。 ・ヨーグルト カルシウムが豊富で乳酸菌による整腸作用もあるヨーグルトは妊婦さんの味方です。お腹の赤ちゃんの骨や歯の形成にも役立っていると言われています。 できれば砂糖が含まれているものではなく、プレーンヨーグルトを選んで、ドライフルーツや果物を入れて味を楽しんでみてください。

■こんなものもダメなの?気をつけたい妊娠中NGな食べ物

・うなぎ、レバー ビタミンAが豊富に含まれたうなぎやレバーの過剰摂取は、赤ちゃんの先天性奇形を起こす可能性があると言われているため、妊娠初期には注意しましょう。基準は、レバーは4.6~6g、うなぎは50g程度だそうです。レバーの焼き鳥は1本食べるだけでこの基準を上回ってしまうため、食べるとしても少量にとどめておいた方が良さそうです。 うなぎやレバーは貧血対策にも良さそうなのに意外ですよね。 ・スモークサーモン、ナチュラルチーズ、肉や魚のパテ パーティーに欠かせないこれらの料理は、リステリア菌に感染するリスクが指摘されています。リステリア菌は食中毒を引き起こすことで知られている菌。万が一、妊婦さんが感染した場合、胎盤を通して胎児に感染することが分かっており、流産や早産、死産といった事態を招く可能性があるとされています。また、髄膜炎や敗血症を招くこともあるそうです。 チーズはカルシウムが多く含まれているため、良さそうに感じる方も多いと思いますが、生のチーズには気をつけた方が良いようです。 ・生牡蠣、生卵、生肉 これらは食中毒を起こしやすいとして、妊娠中は避けた方が良いとされています。妊婦が食中毒になると、一部の細菌が赤ちゃんに感染することもあるそうです。 また、食中毒には治療法として薬が用いられますが、妊娠中は服薬に制限があることから、リスク回避のためにも生ものには気をつけた方が良さそうです。