Q:お手玉は昔は骨でやっていた?

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骨といっても羊の骨です。お手玉は古代ギリシャで羊の骨を使った拾い技(よせ玉)がルーツといわれているのです。日本には奈良時代に中国から伝わった「石名取玉(いしなとりだま)」という16個セットの水晶玉が法隆寺に残っており、聖徳太子がお手玉遊びをしていたと考えられています。

 

平安時代になると石を使った「石なご」遊びが一般に広がり、江戸時代になると袋の中に小豆、粟、ひえ、大豆などを入れたお手玉になりました。

 

お手玉遊びは手先を使うため、脳を刺激して集中力が増すといわれています。そのため、子どもの脳を活性化するだけでなく、ボケ防止としても現在注目されています。

 

お手玉には実はあまり知られていない遊び方がいろいろあります。お正月におばあちゃんに教えてもらったり、以下を参考に楽しんでみてください。

 

2個のお手玉を使う遊び方

(上手にできるようになったらお手玉の数を増やしてみましょう)

 

・左右1個ずつ持ち、同時に投げ上げてキャッチ。慣れてきたら、手の甲で受け止め、そのままそのまま甲ではね上げてキャッチしてみましょう。これを連続して行います。 ・左右1個ずつ持ち、同時に投げ上げて、落下するまでに手を叩いてからキャッチ。手を叩く回数を増やしていくと難易度が上がります。 ・右手は手の平に、左手は手の甲にお手玉を置いて投げ上げ、右手は手の甲で、左手は手のひらで受け止める。これらを同時に行います。

 

複数のお手玉を使った「拾い技」の遊び方

・親玉を上に投げ上げ、落下するまでに床にまいたお手玉を寄せ集めます。最初は1つ拾って親玉も一緒にキャッチ。徐々に拾う数を増やしていき、失敗したら次の人と交代します。

 

たくさん懐かしい遊びをご紹介しました。ぜひお子さんと遊んでみてください。次回は2019年の主な歳時記についてご紹介します。

 

監修プロフィール/三浦康子(みうらやすこ)


和文化研究家、ライフコーディネーター。古を紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、WEB、講演などで提案しており、「行事育」提唱者としても知られている。All About「暮らしの歳時記」、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」などを立ち上げ、大学で教鞭もとっている。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』ほか多数。http://wa-bunka.com/

取材・文/田川志乃 イラスト/クリハラタカシ