I:たしかに! 勝手に「大変だ、めんどうだ」と思い込んでいるところあります。
井田:大きく重くのしかかっていた悩みが、核がはっきりして小さくなると、「な~んだ」となる。行動しやすくなるんです。この具体化は、片づけにとても重要。たとえば、この部屋、なんだかゴチャゴチャしているなと思ったら、写真に撮ってみてほしいんです。
I:汚いところをあえて撮るわけですね?
井田:そうです。これも、具体化のひとつ。私たちの目は、だんだん都合の悪いところは見なくなります(笑)。写真にとることで、埃だらけの造花がある、カウンターにモノがびっしり…と改めて気づくことができるんです。
I:モノの見方を変わる、ということなんですね。ところで、どこもかしこも片づけが必要だったら、どこから始めればいいでしょうか。
井田:「1か所でいいから、ここだけはできた! という感覚を持つことが次につながります。私がいつもおすすめしているのは、財布。財布ならいつでもできますよね。いらないレシートや使わないポイントカードを減らし、ブタ財布をスッキリさせる(笑)。
I:ああ、それならすぐできそう!
井田:「キッチンの引き出し一つもおすすめです。キッチンにあるものは、用途がはっきりしていて選別しやすいし、毎日使う場所なので効果も感じやすい。間違っても、思い入れや愛着があるものから始めないのがコツです。