歯肉炎による歯茎のブヨブヨに注意!!

 6歳以上の子どもでは、歯肉炎にも注意が必要。歯茎が腫れて、ブヨブヨした感触になる病気です。「かつては大人の歯周病と思われていましたが、最近の小学生には非常に多いんです。強い口臭や出血があれば気づきやすいのですが、目立った症状がないまま進行しているケースを多く見ます」(神保先生)。 「歯磨き=歯を磨く」というイメージが強く、歯茎とのすき間のケアがおろそかになるために起こるのだそう。ブラシの毛先をすき間に入れるようにして、しっかり磨かせてください。 

歯肉炎や虫歯を防ぐには、食習慣も大切なのだそう。「いまの食事はやわらかく、食べやすいものばかりなので、顔の筋肉が発達していない子が多いんです。このような食品は、歯や歯茎にくっつきやすく、歯肉炎や虫歯の原因にもなりがち。歯の健康のためにも、正しいかみ合わせのためにも、毎日の献立にかみごたえのある食材をとり入れましょう」(神保先生)。

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野菜なられんこんやごぼう、お肉はひき肉ではなく、ひと口大の赤身肉などがおすすめとのこと。「また、甘い味つけを覚えさせると生涯にわたって甘いものを好むようになり、お口の健康に悪影響。砂糖の使用はできるだけ避けてください。おやつには小魚などをとり入れて、よくかむ習慣をつけると、脳や全身の健全な発達につながりますよ」(神保先生)。

取材協力/神保矯正歯科副院長・神保千絵先生
神保矯正歯科神奈川県川崎市高津区久本3-2-22 1F  TEL044-844‐5590
歯列矯正を専門とするデンタルクリニック。歯並びをたんに整えるだけでなく、子どもの将来の健康、顔への影響まで考えて、理想のかみ合わせに仕上げてくれる。「小学生くらいになって歯列矯正をすると、虫歯のリスクが高まります。虫歯予防のためには、幼児期からの正しいデンタルケアが大切です」

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取材・文 川西雅子