寒くて乾燥している冬の時期、心配なのがインフルエンザなどの感染症。子どもから親にうつって全滅…なんてことも。
感染しないための予防策から、感染してしまったときの対策まで紹介します。しっかり予防して、この冬は元気に過ごしましょう。
教えてくれたのは…
有明こどもクリニック理事長
豊洲院院長
小暮裕之さん
獨協医科大学卒業。国立成育医療センター勤務などを経て、2010年に有明こどもクリニック有明院を開業。続いて豊洲院、勝どき院を開業し、働くママとその子どもを支える医療を実践している。
毎日の生活習慣を改善することこそがインフルエンザを防ぐ
「インフルエンザを予防する特別な方法はありません。あたりまえのことですが、日々の生活習慣の積み重ねが大切です。私も流行時期は毎日、インフルエンザの患者さんと接していますが、うがいや手洗いなど、予防のためにやっていることは同じです」と有明こどもクリニックの小暮さん。その習慣もあり、開院以来インフルエンザにかかったことはないそうです。
「人から人にうつるため、学校や保育園など、集団生活をしていればリスクが高くなるのはしかたがありません。疲れているときや、十分な栄養や睡眠がとれていないなど、免疫力が落ちていると感染しやすくなります。できるだけ親子一緒に規則正しい生活をして、体調を整えておきましょう」
インフルエンザとカゼはどう違うの?
❶38度以上の熱
インフルエンザの場合、基本的に急に発熱し、なおかつ高熱になるのが特徴。
❷流行の時期がある
年によって多少の違いはあるものの、11月ぐらいから2 月くらいまでが流行時期。
❸全身症状と局所症状がある
急な熱や悪寒、関節の痛みなど全身症状から発症し、せきや鼻水など局所症状が起こる。
❹急に発症する
潜伏期間が短いため、きのうまで元気だったのに、急に発症することが多い。
どうやって感染するの?
飛沫感染
せきやくしゃみで飛び散った痰や唾液に含まれるウイルスを、ほかの人が口や鼻から吸いこんで感染する。
接触感染
ウイルスがついているものに触れた手で、口や鼻などをさわると、口や鼻などの粘膜からウイルスが侵入する。