年々増え続けている“詐欺事件”。テレビや広告などで散々忠告を出しているにも関わらず、なぜ被害者が続出してしまうのでしょうか。その原因のひとつには、不安要素につけこむ“マインドコントロール”が大きく関係しているようです。
被害者続出のマインドコントロール詐欺とは?
今年の10月に放送された『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)では、最近現れ始めた“マインドコントロール詐欺”について特集。巧妙に仕組まれた加害者の悪質な手口が明らかになりました。
まずは実際に今年起きた事件を見てみましょう。ある80歳の女性の元に、「あなたは訴えられています。訴訟を取り下げるには、お金が必要です」という1本の電話が。さすがの女性もこの段階では全く信じていません。しかしその後すぐに弁護士を名乗る人物から電話がきます。「訴えを取り下げるために、キャッシュカードと暗証番号をご提出いただけますか?」と、先ほどの電話に関連した内容。
女性は社会的信頼性の高い弁護士からの電話に動揺し、自宅にやってきた男性にカードを手渡してしまいました。これは弁護士や医者といった社会的権威のある人を信じてしまう、“ハロー効果”と言われる心理的作用が原因です。