共働き世帯の特典航空券利用は使い勝手が悪い
菊地さんが、マイルカードをおススメしない理由は他にもあります。該当するのは共働き世帯です。 「日本⇔韓国の特典航空券2枚を得られるマイル数に達しても、希望どおりにそのマイルを使えるわけではありません。共働きの夫婦で利用する場合、二人して休みをとれるのは大抵正月やお盆などに限られるでしょう。となると予約をとるのが極めて難しい。マイルを貯めて特典航空券に交換するのは使い勝手が悪いわけです」
子どもがいる家庭は、さらに狭き門に。例えば、夫婦、子ども2人の4人家族であれば、夫婦2人分は特典航空券を利用する一方、子ども2人分は別途航空チケットを確保しなければならなくなります。 「これがまたハードルが高いのです。予約はとりづらく、手間もかかるのは否めません。かといって家族全員分の特典航空券を望めるのは、ごく一部の人に限られます」
マイレージカードを持って得する人たち
特典航空券への憧れが強く、マイレージカードを志向する人は後を絶ちません。ただ多くの場合、それは“幻想”に終わります。 「実際に使ってみると、特典航空券の恩恵にそれほどあやかれないことがわかるはずです。そう認識したら、マイレージカードにこだわらないことですね」
もちろん、誰もがマイレージカード無用というわけではありません。マイレージカードを持つことでお得な人もいます。 「マイルは航空機のフライトで貯めるのが王道です。仕事やプライベートで国内海外と航空機を頻繁に利用する人なら、マイレージカードを持つ価値は十分あります。JALの『CLUB-Aカード(年会費1万円税別)』や『CLUB-Aゴールド(年会費1万6000円税別)』、ANAの『ワイドカード(年会費7500円税別)』や『ワイドゴールドカード(年会費1万4000円税別)』を選べば、搭乗ごと+25%のボーナスマイルが付くのでお得。また、陸マイラーでカード利用が年100万円を大きく超える人なら、同様にマイレージカードを持つ価値はあると思います」