JALやANAなどの航空会社が発行する「マイレージカード」は、マイルを効率よく貯めるのに必携の一枚と認識されています。多くの人が目指すのは特典航空券の獲得。貯めたマイルで行ける“無料”の旅行を夢見て、マイレージカードを日々の決済に多用する“陸マイラー“も少なくありません。しかし、残念なことにその努力はあまり報われないのです。
年100万円、3年のカード利用で特典航空券・日本⇔韓国2枚
「陸でマイルを貯めるなら、年間最低100万円のカード利用が条件です。それでもお得とは言い切れず、年会費や手数料が高いのもネック。正直、ワーママさんにマイレージカードはおススメではありません。共働き世帯ならなおさらですね」 こう語るのは、クレジットカードやポイント制度の専門家であり、ポイント案内サービス『ポイ探』を運営する菊地崇仁さん。マイレージカードを無用とするような発言ですが、その真意のほどを聞きましょう。
まず、条件とする「年間最低100万円のカード利用」から。JALカード、ANAカードを例にして説明してもらいます。 「マイルの有効期限はどちらも3年間。すなわち3年間でマイルを貯めて、その後特典航空券に交換して使うという流れです。年100万円を利用した場合、JALカードはショッピングマイル・プレミアム(参加登録費3000円税別)の加入、ANAカードは10マイルコース(三井住友カード発行の場合の移行手数料6000円税別)の選択を前提とすると、1万マイル貯まります。加えて、毎年カード継続時に1000マイルが付与されて年間1.1万マイル(JALカードの場合はマイル積算運賃での搭乗が条件)。有効期限ギリギリまで貯められれば、3年間トータルで3.3万マイル貯まります」
いざ特典航空券への交換。多くの人が希望する旅行先は海外でしょう。JAL、ANAともに、国際線特典航空券の必要最少マイル数は日本⇔韓国で1万5000マイル(エコノミークラス、レギュラーシーズン)。3.3万マイルをもとに手にできるのは…。 「年100万円のカード利用を3年続けて、日本⇔韓国の航空券2枚と交換できる計算です。これが最低ラインでの成果になります」