新型のゲーム機やカードバトル…子どもが熱中する定番の遊びの数々。そんななか、いま、静かにブームになっているのが『図鑑』です。 熱中できて頭もよくなるといわれる図鑑。子どもも大人もハマる、その魅力について、「マツコの知らない世界」にも出演した図鑑マニアの斎木健一さん、教育評論家の親野智可等さんに教えてもらいました!
斎木健一さん
千葉県立中央博物館主席研究員。みずから買った図鑑は1000冊以上という図鑑マニア。編著書に『図鑑大好き!』(彩流社)。『マツコの知らない世界』(TBS系)にも出演。
親野智可等(ちから)さん
23年間、公立小学校教師を務めたのち教育評論家に。メルマガ「親力で決まる子供の将来」は読者4万5000人超。『頭がいい子の図鑑の読み方・使い方』(あさ出版)ほか著書多数。
ヒット作が次々と!
いま図鑑がブーム人気の理由とは?
「図鑑ブームが起きたのは、『スマホ』のおかげです」と話すのは、図鑑マニアとしても有名な千葉県立中央博物館の斎木健一さん。カメラが高価な時代は、花や昆虫などの写真を撮る子どもはごく一部でしたが、最近は高性能になったスマホで、気になった生き物などを簡単に撮れるように。すると、その撮ったものが何なのか気になりはじめ、調べるための図鑑が欲しくなるんだとか。 図鑑を知り尽くした斎藤さんに、親子で図鑑を楽しむポイントを教えてもらいました。
Q. 図鑑がふえた理由とは?
A. カメラの進化で撮影できるものがふえたから!
フィルムと違って、気軽に何枚も撮れるデジカメが発達したことで、写真にかかる費用が下がり、出版社も図鑑を作りやすくなりました。各社がほかの図鑑との違いを出そうと工夫した結果、個性的な図鑑がふえました。日本ほど多様な図鑑がある国はありませんね」
Q. 図鑑の魅力って?
A. 図鑑は予備知識がなくても楽しめます
「図鑑は、基礎知識がなくても楽しめるのが特徴。ていねいに作られているから、読めば『わかった! おもしろい!』となるのが、図鑑の魅力です。また、子どもに質問されたときも、それに対する答えがほぼ書かれているので返答に困らない。大人も安心です(笑)」。 さらに、子どもの年齢を問わず楽しむことができ、子どもの好奇心が育まれるという魅力も!
魅力① 0歳から楽しめる
写真や絵が主体なので、字が読めない年齢でも楽しめる。なかには0歳からでもわかる図鑑も。 「一方で、詳しく知りたい子の期待にもこたえる大人顔負けの中身の濃い図鑑も!」
魅力② 名前を知り興味が深まる
普段の生活で見つけた見知らぬ動植物も、図鑑で調べれば、名前がつきとめられる。 「名前さえわかれば、ネットなどでさらに深く調べられるようになり、どんどん詳しくなります」
魅力③ 実物とすぐ比較できる
ポケット図鑑があれば、山などに行った際見つけた動植物と見くらべられ、すぐに種類や品種がわかる。 「最近は標本ではなく、生きたままの姿を収録しているので、パッと見てわかります」
Q. 大人向けの図鑑もある?
A. 最近は大人向けの図鑑がたくさんあります
「『宝石図鑑』や『すし図鑑』など、最近は大人向けの図鑑も数多く登場しています。大人の興味をそそるウンチクが豊富で、読み物としても楽しめる。もちろん図鑑を見ながら『どの宝石が好き? この名前は…』などと親が説明を加えれば、子どもも楽しめます」
Q. 子どもと楽しむための図鑑の選び方は…
A. 子どもが興味を持っている分野の図鑑を買うのが基本
特別興味のある分野がなければ、あらゆる食材が載った『食材図典』シリーズがおすすめ。「食べ物は子どもが関心をもちやすいですからね。漢字が多く、親が話して説明する必要もあるので、親子で読む入門図鑑として最適」