日々の食生活は、地域によって差があるもの。地元でよく獲れる食材などは、知らず知らずのうちに多く食べていますよね。実は普段気にせず食べていたものが、意外な健康効果をもたらしている場合もあるようです。

 

病気になりにくい県は何が理由?


今年の9月に放送された『この差って何ですか?』(TBS系)では、「病気になりにくい県」と「病気になりやすい県」の差について特集。それぞれの地域で普段から食べられているものが、健康に大きな影響を及ぼしていると教えてくれました。

 

厚生労働省が発表しているデータには、主な病気の死亡率や患者数を都道府県ごとに分けたランキングがあります。これによると「骨粗しょう症」になりにくい県の第1位は奈良県で、患者数は10万人中20人のみ。最下位の東京都には10万人中760人もの患者がいるため、比べてみるとその差は歴然です。奈良県に関する様々なデータを紐解くと、実は牛乳の消費量が全国1位。カルシウムを多く摂っている地域柄が、意外なところで力を発揮しているようです。

 

他のデータを見てみると、「糖尿病」になりにくいのは愛知県。最下位の青森県が10万人のうち年間17人も糖尿病で亡くなっているのに対し、愛知県では10万人のうち年間7.7人しか亡くなっていません。その要因には、愛知県の名物「赤みそ」が関係していました。赤みそに含まれる“メラノイジン”は、糖分の吸収を抑えてくれます。食事の時に赤みそを使えば血糖値が急激に上がることもないため、糖尿病を予防する効果は抜群。

 

ちなみに「心筋梗塞」になりにくいのは島根県という結果も。島根県民がよく食べるものを調べてみると、「サバ」と「シジミ」の2つが浮かび上がりました。サバは悪玉コレステロールを溶かして血流を良くする“EPA”が多く含まれています。そしてシジミには脂肪や糖を血管の外に出してくれる“オルニチン”が豊富。どちらも島根県民にとっては日常的に食べるものなので、意識せずとも自然に心筋梗塞の予防になっています。

 

番組を見た視聴者からは、「食生活って本当に重要だから、やっぱり健康の地域差は出てくるよね。良い教訓になる」「海が近くて魚をたくさん食べてる人は健康そうなイメージ。地域性から健康を学べそう」「予防のためじゃなく普段から食べているものが健康に良いって羨ましい」と驚きの声が上がっていました。