動物の力を借りて心を癒す「アニマルセラピー」は、実際に医療の現場でも活用されている治療法のひとつ。可愛い動物を前にしたときの体の反応や、もっと手軽に癒し効果を得られる応用法をご紹介しましょう。

 

アニマルセラピーの効果


8月26日放送の『健康カプセル! ゲンキの時間』(TBS系)では、アニマルセラピーの健康効果について特集。農学博士の太田光明先生が、動物が人間に与えてくれる癒しの仕組みを教えてくれました。

 

人間の脳は、動物と触れ合うことで「心地よさ」を感じると「オキシトシン」という成分を分泌します。オキシトシンは“母性ホルモン”とも呼ばれ、出産時に陣痛を促したり母乳を分泌するために必要なホルモン。近年の研究によって、このオキシトシンがストレスの原因となるホルモン「コルチゾール」の分泌を抑えることが明らかになりました。オキシトシンは年齢や性別に関係なく分泌され、認知症やうつ病の予防にも効果的。例えば1人暮らしで犬を飼っている人は、飼っていない人に比べて心臓病での死亡リスクが約36%減少するという研究報告があります。

 

オキシトシンは「心地よさ」を感じることで分泌されるので、本物の動物だけでなく写真やぬいぐるみでもOK。見た目や手触りを感じることで、動物と触れ合った時と同じ心理状態になれるからです。アニマルセラピーは介護の現場でも実施されており、「動物がいるとみんな笑顔になる」「利用者も職員も幸せになれる時間」「癒されることで健康になれるなんていいこと尽くし!」と大人気のよう。