これまで動物園の歩き方や動物特有の行動についてお伝えしました。ここからは実際に動物園に行って動物を見る時、どんなところに着目したらいいか、動物ごとにそのポイントをご紹介します。これを知っているだけで動物の見方が変わり、動物園を何倍も楽しめるはずです。
動物たちの、進化したはずがなぜかざんねんな感じになっているところや、イメージとちょっと違って笑っちゃうところなど、親子で楽しみながら観察してみてください!
特集INDEX
第1回 『ざんねんないきもの事典』監修者の「親子で動物園を100倍楽しむ方法」
第2回 ゾウは大きな耳を使っていない!?草食動物の面白い観察法
動物の面白い観察法
〜草食動物編〜
みんなで肩を並べて仲良く草を食べる草食動物。平和でいいですよね〜。でもいつ肉食動物が襲ってくるかもわからない。そんな敏感でデリケートな草食動物たちをご紹介します。
『何かが首を上ってくる!?キリンの首がエレベーターに!』
長い首がトレードマークのキリン。その長さは2メートル近くにもなります。高いところの葉を悠然と食べる姿に心癒されますが、キリンも草食動物ですから牛などと同じように胃が4つに分かれ、食べた物はもちろん“反芻”、つまり一度食べた物を胃袋から口に戻して何度も咀嚼します。 ここでぜひ注目していただきたいのが、食べた物が口の中に戻ってくる時の首。キリンは食道が皮膚に一番近いところにあるため、コブ状のものが胃袋からコッコッコッコッと上ってくるところがよく見えるのです。その様子はまるで高層ビルのエレベーターのよう。キリンが餌を食べ始めたら、首に注目ですね! ちなみに、キリンは首があんなに長いのに骨の数は人間と同じ7個。観察しながらちょっとした豆知識をお子さんに話してあげられるといいですね。