子供時代の謎が明かされるチャンス到来!

私の住んでいる八王子市は、総面積が広いので隣接している市町村も多く、ちょっと足を延ばせば近郊市街で様々なイベントを楽しめる、子育て世代には何かと嬉しいロケーションです。 過日、息子が英語教室に週一回通う際に利用する福生市の牛浜駅にて「福生七夕まつりに向けて七夕飾りを作ろう!工作ワークショップ」というキャッチコピーのポスターを発見!小学校の授業は図工が一番好きという息子に「参加してみたい?」と聞くと「うん、工作大好きだからやってみる!」と即答が(笑)。 実は福生の七夕まつり、私が子供の頃には家族で、高校生の時は福生市民の友人と一緒に参加した、夏休みのお楽しみイベントでした。魅力的な沿道の夜店はもちろん、色も形も様々な七夕飾りを見るのが楽しくて仕方がなかった思い出があります。そんな母の思い出のイベントの飾り作りを、時を経て息子が挑戦することになるとは思っていませんでしたが、「あの大きな飾りをどうやって作るのだろう?」と不思議に思っていた、子供時代の謎が明らかになるまたとない機会!早速参加申し込みを済ませて、ワークショップの開講を親子で楽しみに待ちました。

 

工作の前に、まず七夕まつりについてお勉強♪

今回のワークショップは12時間×3回(のべ3日間)の構成で、第1回目に飾りのデザイン画を参加者全員で考えて描き、第2回目にデザイン決定及び飾りの制作開始、第3回目に飾りの仕上げ・及びワークショップ会場である福生市民会館内に展示するまでを行いました。 ワークショップ参加者は、小学生を中心に9名程度で、何故か男子は息子のみ…しかしながら市民会館の職員さんはじめ、七夕まつりの実行委員会及びプロの飾り師さんが直々に飾りの作り方を教えてくださるという非常に内容の濃いワークショップでした。 第1回目には、まずは福生の七夕まつりの歴史について学習しました。 福生の七夕まつりは、昭和26年から始まり、今年の8月で68回目を迎える、歴史ある夏の風物詩です。 開催のきっかけは、仙台七夕まつりを見た福生市出身の方が、戦後の瓦礫の山みたいな寂しげな街が、竹飾りによりとても明るく見えた事に感動して、福生市でも再現しようと考えた事が発端だそうです。 最初のうちは竹の飾りだったのですが、のちに紙の花で作った飾りに吹き流しを付ける、現在の七夕飾りのスタイルに変わってきたそうです。また、これらの飾りは商店街の方々が店の前を飾る為に手作りしていたそうで、その年話題のキャラクター等の飾りを作ったり、文字飾りを作ったりと、様々な工夫とアイディアを競うが如く、趣向を凝らした七夕飾りがずらりと商店街に立ち並びます。 そしてこの七夕飾り作りは、商店街の皆様が商売の合間にコツコツ作るそうで、昔はお店番をしながらおかみさん達が紙のお花を手作りする光景がよく見られたそうです。 そのように地元の皆様により続けられてきた福生の七夕まつりですが、昨年度は七夕まつりの来訪者が40万人を突破した、夏のビッグイベントに成長しています。他所の七夕まつりと違う所は、米軍横田基地のある市なので、さりげなく国際色が感じられるところでしょうか。横田基地在住のアメリカ人メンバーによるバンド演奏が披露されたり、七夕飾りにもアメリカンテイストのある作品が見られたり、夜店のメニューに多国籍なものが登場するのは、まさに福生ならではです。

 

実録!デザイン画から見事な飾りが出来るまで

七夕まつりについての学習が終わると、今度は参加者全員で、七夕飾りのデザインを考える事になりました。今回は丸型の飾り2個と、長方形箱型の飾り一個を参加者全員で協力して作成することになっていました。 皆色々考えながら、思いのままのデザインを描いていき、出来たデザイン画をワークショップの主催者側で選考し、飾りのデザインを決定するとの事でした。ここまでが第1回のワークショップの作業でした。

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※写真左:飾りのデザインをスケッチ / 写真右:七夕飾りの土台。ワイヤーや木材で出来ている

 

2回目には、各参加者のデザインを一部分ずつ採用したデザインで七夕飾りを作ることが決定し、いよいよ実物作成に入りました。 昔からの製法は、七夕飾りの土台(金網や針金の型)に、紙で作った色花を付けていき、ビニールテープ等で吹き流しの部分を作るという作業フローですが、雨に濡れると花がダメになってしまうので、最近はビニール製の花で代用することも多いのだそうです。今回のワークショップもビニール製の花作りを採用して、次々と花を作っていきました。 ビニール製の花の材料は、3枚重ねのビニールフィルムが既に蛇腹に折られて、真ん中を針金でくくってある半加工済状態で販売されているそうで、作業は端を少しカットして、花びらを広げて形を整えるだけとお手軽!比較的短時間で花を量産出来る優れものです。もちろん雨に濡れても花の形はキープできます。ひとつ難点は、紙に比べてつるつるしているので、慣れないとちょっと扱いにくいところでしょうか…。 今回ビニール花の材料は5色あり、まずは参加者皆で5色のビニール花をひたすら作る作業でした。しかし、単純作業のせいか、一部の参加者の中には飽きてしまう子供もいて、大人のスタッフさんや私の様に保護者も一緒にせっせと花作りをしました(笑)。それだけの多数の花を使うという事ですね。改めて、毎年飾りを作られているであろう、商店街の皆様の頑張りに頭が下がります…。 ある程度まとまった数の花が出来たら、次に針金製の土台に花をつけていきました。デザイン画を元に、5色の花を上手に土台に配置してデザインを作っていくのですが、この作業が息子は一番楽しかったらしく、飾り師さんにコバンザメの如くまとわりついて、花を付けていました。この花付け作業が半分位出来たところで、第2回目のワークショップは終了しました。

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※写真左より「ビニール製の花作り」、「みんなで作った花の山」、「土台に花を付けて文字を表現しているところ」

 

3回目は、前回作成途中の丸型及び長方形箱型の飾りを仕上げて、吹き流し部分を作って結合させました。 吹き流し部分はビニールテープで作るのですが、長いので踏まないように注意が必要で、何度も子供達が「踏まないでね~」と声をかけられていました。息子は「クラゲの足~!」とか言って潜っていましたね(汗)。 丸型と長方形箱型の飾りは、最終調整で隙間を埋めたり色を足したりするため追加で花が必要になり、ここでまた皆で花を少し作って、微妙な隙間や、でこぼこ部分等を調整して仕上げました。 最後に、吹き流し部分を結合させて、ついに七夕飾りが完成しました!参加者皆で工作室からロビーに運び、2階からロープで吊るして飾り、ワークショップは完結です。参加した子供達は、皆で作った力作が飾られると、飾りの周りで走り回ったり、吹き流しの中にもぐったりと大はしゃぎでした。 こちらの七夕飾りですが、しばらく市民会館に飾られた後、最寄り駅である牛浜駅に飾られるとの事でした。更に色々な方に作品を見てもらえるので、息子は今から駅に飾られるのを楽しみにしています。

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※写真左より「吹き流し部分」、「丸形飾りの仕上げ中」、「完成した飾りを市民会館のロビーに飾り付け」

 

伝統を知り、飾りの大作を作る事は貴重な体験に

大人になると七夕の日が来ても、子供の頃の様に天の川を眺めたり、笹に短冊を付けたりという事を行う機会がぐっと減ってくる気がします。(個人的に、学校や商業施設のイベントとしての位置付けが多く、家庭での行事ではなくなりつつあるのではと思います…。)そのため、この様なイベントに参加することで、忘れかけた記憶を思い出すのもなかなか素敵な事です。私は今まで七夕とは「恋仲の織姫と彦星が年に一回会える日」という知識しかありませんでしたが、今回のワークショップで「七夕はもともと中国の風習の一つで、日本に奈良時代に伝わり、宮中の女性達がお供えものをして、機織りやお裁縫が上手くなることを祈る女性の祭りになった」という事は初めて知りました…。こんな風に知識を新たに得ることで、慣れ親しんだ“七夕”という行事も新鮮に見えてきます。 また、残念に思ったのが、今回のワークショップは定員が25名だったそうですが、実際参加したお子さん達は9名程度だった事です。せっかく地元の伝統に触れることが出来るのに、未来を担うお子さん達が少人数しか参加していないのは惜しい事だと思いました。七夕まつりの飾りを作る楽しさと共に、地元の方達の想いや歴史も学べる良い機会なのに勿体ない…。 工作ワークショップに参加した息子の感想は「3日間通って飾りを作るのは大変だったけど、出来た時はすごく嬉しかった。頑張って作った飾りをたくさんの人に見てもらえるとさらに嬉しい!」という事で、大きな作品は作るのに時間と労力がかかる反面、出来た時の達成感がとても大きい様です。 現在は大人も子供も、娯楽が氾濫する社会に生きていますが、やはり昔ながらのまつりや行事に触れる意味は大きいと思います。皆様にも、たまには童心に帰り、昔ながらのまつりや行事を親子で楽しんで頂きたいです。

 

※今年の福生の七夕まつりは825日に開催されます。詳細情報は以下のURLよりご覧頂けます。

http://www.fussa-tanabata.com/

 

CHANTOママライター/トヤマチエコ