家族で臓器提供について話し合ってみましょう
15歳未満の子どもの場合、本人の意思が不明な場合でも、家族の承諾があれば臓器提供が可能です。しかし、このことについては、「子どもの権利」の問題もからんで、学会においても賛否両論が巻きおこっています。 万が一、自分の子どもが病気になってしまったときに、誰かの命に助けられることがあるかもしれないということと、また自分の子どもが脳死の状態になったときに、逆に誰かの命を助けることができるかもしれないということを、まずは知っておくことが大切ではないでしょうか。
15歳になれば、大人と同じように臓器提供の意思表示ができます。もちろん、「提供しない」という意思も尊重されます。 日本の医療現場では、ドナーの登録情報が確認できないため、せっかくの意思が尊重されないケースも多いそうです。 「提供する」「提供しない」という意思は、健康保険証、運転免許証に記入したり、意思表示カードをつくっておくといいでしょう。インターネット登録(「日本臓器移植ネットワーク」のホームページ、モバイルサイトにアクセスして登録できる)もあります。 子どもが理解できる年齢になったら、「臓器移植」や「ドナー」について考え、家族で話し合っておくことは、とても大切。どのような答えが出ようとも、生命に向き合い深く考える貴重な機会になるはずです。