以前放送された『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)では、「学校や会社で成績が上がる人・上がらない人 7つの違い」をピックアップ。脳科学者の中野信子先生をゲストに迎え、成績が上がる人と上がらない人の違いを科学的な視点から解説していました。

刺激を与えて脳を活性化!

成績を上げる方法としてまず紹介されたのが、「勉強をする前に運動する」こと。2~3分の軽い運動でOKです。運動をすることで脳の“報酬系”が活性化し、働きを高めて集中力UPに繋がるそう。

 

また暗記をするときは「感情を口に出す」というのも効果的。「かわいい」「怖い」など感情を伴わせることで、脳の“海馬”が「必要な記憶である」と認識して頭に残りやすくなるといいます。

 

ほかにも「勉強や仕事の前にルーティンをする」「やらないことリストを作る」など、気軽に実践しやすいアクションが取り上げられていました。

 

また会社や習い事に行くときに「いつもと同じ道を通る人」は成績が上がらないという傾向も。いつも同じ道を通っていると脳に刺激が入らず、活発に働かなくなってしまうそうです。目に入る景色を変えるように意識することが大切。いつもの道からちょっと小道に入るだけでも効果がありますよ。

「Queen」で決断力アップ!?

一見勉強には関係なさそうですが、「楽器を演奏する人は成績が上がる」という研究データも紹介されていました。楽器の演奏は記憶力・認知力の活性化に効果大。年を重ねるとこうした能力は落ちてくるものですが、楽器演奏は大人でも記憶力や注意力の向上に繋がるといいます。中野先生いわく、学力を“コップに入れた水”だとすると、水を入れるのが「学習」。コップを大きくしてくれるのが「楽器の演奏」です。

 

音楽と脳の繋がりはほかにもあり、「重低音が効いた曲を聴く人は決断力がアップし、成績が上がる」そう。ベースなどの低めの音が効いた曲は、決断を後押ししてくれる効果があります。ちなみに海外の研究によると、一番効果があったとされる楽曲はQueenの「We Will Rock You」。ここぞというときに聴いてみてくださいね。

成績が良い人こそ、勉強を楽しんでいる?

東進ハイスクール・東進衛星予備校を運営する株式会社ナガセがおこなった調査では、成績上位者の学習傾向や特徴が明らかに。「全国統一高校生テスト」を受験した成績上位者のうち、勉強が楽しいと感じる瞬間がある人は7割以上。学力レベルが上がるほど楽しいと思う比率が高くなっているようです。

 

また勉強は計画を立ててコツコツ取り組むことが大切。学力レベルが高くなるにともなって、計画通りにいかない部分を修正しつつ目標を達成できている傾向があります。加えて成績上位者は特に「全体を通してどこが重要なのかを考え、時間のかけ方を調整」している生徒が多いことがわかりました。

 

がむしゃらに勉強するだけでなく、様々な“コツ”を取り入れることで効率的に成績を上げることができるかもしれません。ぜひ子どもの学習スタイルに取り入れてみては?

文/内田裕子
参照/株式会社ナガセ「成績上位者の学習の特徴は、『勉強を楽しむ』『計画を立てる』『優先づけをする』」https://www.toshin.com/news_release/uploadFiles/NewsReleases/e7ef528835da6df4528cd2b76066d9cf95083fdf0417cf0923530f6347642cca20200903195111.pdf