残す靴を選ぶときは「旅」を基準に
ここまで手放し方について書いてきましたが、 次は残す靴の基準についてお話しします。
私は、靴選びは旅を基準にするとわかりやすいと考えています。 おしゃれしつつ友人と散策する街歩きメインの旅で、3、4日くらい滞在するイメージをもつと、靴選びがはかどります。
旅の荷物を少なくすることを考えると、靴は一足で回したいですよね。 そして、これだけの日数出かけると、1日くらいは天気が崩れる日もあります。
ということは、一足の靴で晴れの日も雨の日もまかなえてほしいところです。 なので、全天候型の素材を選ぶようにしています。
以前ランニングシューズで旅に出たところ、メッシュ素材だったので雨が降ってきて靴の中がびしょ濡れになってしまいました。 この失敗から、スニーカーなら多少の雨でもへっちゃらな素材を選ぶようになりました。
また、革靴は雨でも履けるポリッシュドバインダーカーフという素材のものを持つようにしていますし、バブーシュパンプスはあえて合皮にすることで雨でも気にせず履けます。
そして旅先では歩きますよね。 体感として、1日1万歩以上歩けるものでないと旅先では厳しいと感じています。 普段のお出かけでも、なんだかんだで1万歩近く歩くことが多いので、「1万歩あるいても大丈夫」な履き心地の靴を選ぶようにしています。
用途別に「最低1足ずつ」と決めるルール
人間は社会的な生き物なので、現代社会で生きようとするとTPOというものが発生します。 そして日本は四季があるので、気温に合わせた靴が必要です。
わたしは用途別に最低でも1足ずつあれば良いというルールにしました。
きれい目の装いに合わせるパンプス、カジュアルなスニーカー、水辺に入れるアウトドア用サンダル、夏場の街歩き用サンダル、寒い日のサイドゴアブーツ、という具合に、各用途別に定数1としています。
用途が被っているものがあれば、使用頻度が低い方のものを手放します。
定数はそれぞれの生活スタイルに合わせて調整します。 もし、使用頻度から考えて、靴を休ませる目的で仕事用の靴を2足以上で回した方が良いと判断すれば、その用途のものは定数を増やします。 こうすれば過不足なく生活できます。
こんな風にして、靴箱をすっきりさせてきました。
ゆったりとした靴箱は風通しがよく、取り出しやすくて靴が傷むのも防いでくれます。 必要な靴を必要な分だけ持てるので、死蔵品がなくなります。
何を持っているのか把握できないということもなく、管理が行き届きやすいです。 好きな靴を長く大事に履くためにも、必要な分だけ持つのはおすすめです。
文・イラスト/おふみ 構成/阿部祐子