自分の好きなものとシンプルに暮らしているミニマリストのおふみさんに、自身の経験から得た”家を安らぐ場所にするちょっとした習慣や愛用品”を教えてもらいます。普段使いにイベント用に…となにかと増えてしまうのが靴ですよね。家族の分も含めると、相当な数になっている…という人も多いのでは?おふみさんに、靴を整理するポイントや数を絞る考え方をご紹介いただきます。

20足以上あった靴を8足に減らしていった

靴を何足持っていますか?

 

かつて私は靴箱から溢れ出るほど靴を持っていました。 数にして恐らく20足以上はありました。

 

それでいて、いつも履くのはお決まりの2、3足くらいなもので、それ以外の靴は使用頻度が低く、なんなら何を持っているのか把握しきれていませんでした。

 

今思えばあの頃は、「見た目の好き」と「履き心地の好き」を混同していて、履き心地が悪くても見た目が好きなら買うというスタイルでした。靴は道具なので、履き心地が悪ければそりゃ使用頻度は低くなるというわけで。

 

かつて20足以上あった靴も、少しずつ見直しをして今は8足になりました。

 

うち2足は冠婚葬祭用のパンプスなので、普段使いは6足です。 バブーシュパンプスが1足、スニーカーが1足、革靴が1足、サイドゴアブーツが1足、夏のサンダルが2足というラインナップです。

 

ここまでどうやって減らしていったのかを振り返りながら、 靴を少なく保つコツについてお話ししていきます。

「電車で向かいの席に座っている人の気持ち」で手放す

もし今、玄関が靴に溢れていて、すっきりさせたいと考えているなら、 まずはいったん、すべての靴を出してみましょう。

 

そして、傷んでいるものなど、目に見えて不要なものを選別していきます。

 

具体的には、「電車で向かいの席に座っている人の気持ち」で自分の靴を見てみるようにします。 毎日、目にしているものって、自分では傷み具合がわからなくなります。見えているようで見えない状態になってしまいがちですよね。

 

私は電車に乗るとおしゃれな人の装いをチェックするのが好きでついつい目で追ってしまいます。 あの目線で人から見られているつもりで、自分の靴を見直してみると、第三者目線を取り戻せるので、靴の傷みが見えるようになります。

 

次に、傷んではいないけれど使用頻度の低い靴を見直していきます。 その際に、「見た目の好き」と「履き心地の好き」をどちらも満たしているかどうかを念頭においてチェックします。

ミニマリストの靴の選び方

 

傷んでいないけれど使用頻度の低い靴というのは、たいていどちらか一方しか満たしていません。

 

どれだけ見た目が好きでも、足に合わない靴は結局敬遠することになって使用頻度が下がっていきます。

 

例えば、過去にセールやリサイクルショップで買った靴は、見た目は好きだったものの、サイズが若干合っていませんでした。それでも妥協して履いていましたが、人に「サイズちょっと大きいんじゃない?」と聞かれたりして、歩き方が若干おかしくなっていたようです。

 

こういった、どこかしらに妥協していて使いづらい靴は手放します。

 

また反対に、履き心地が好きでも見た目が全く好みでなければ、近所のスーパーには履いていけても、ここぞという時には選ばないでしょう。

 

「見た目の好き」と「履き心地の好き」をどちらも満たしているもののみ残し、そうでないものは選別します。

 

これで普段履く靴が足りなくなるようなら、どちらの条件も満たすものに買い替えましょう。

 

続いて、「当たり前」を疑ってみます。

 

みんなが持っているから自分も持った方がいいと思い込んで所持しているものの、あまり履かないものにメスを入れていきます。

 

例えば、私の場合はそれがヒールにあたります。

 

同年代の友人がヒールを履きこなしているのを見るたびに、自分もそうなりたいと思ってきました。長時間のお出かけでもヒールを履いて歩き回れる姿に憧れて、大人の女性たるものヒールを履きこなせるようになるべし、と思い込んでいました。

 

しかし、何度チャレンジしても足の痛さに耐えられなくて、数回履いたら結局靴箱の肥やしにしてばかりでした。 なのに、今度こそ足にぴったり合うヒールに出会えるのではという希望が捨てきれず、たまに買っては失敗するということを繰り返していました。

 

自分の場合は、ヒールを履いていると行動が制限されるのがもったいないと感じました。 出かけた先で魅力的な路地やお店を見つけても、足が痛いと「ちょっと見に行こう」という気持ちが失せてしまいます。

 

せっかくの面白いものとの出会いが制限されるのは機会損失だと思いました。 身軽にどこへでも歩いていける靴でいつでも出かけたいと思い、普段履きとしてヒールを持つことはやめました。