義父はネット通販やテレビショッピングが大好き。外出もままならないコロナ禍で、通販愛に拍車のかかった義父を見て「高齢者の買い物依存症と私たちにできること」について考えました。
個人情報は安易に入力しないで!
義父は自分のパソコンでネット検索もできるので、暇さえあればネットモールで現代版ウインドウショッピングを楽しんでいます。
義父名義のクレジットカードで買い物をしているので、私からは何も文句はないのですが、恐ろしいのが詐欺や個人情報の漏洩です。
いくら新し物好きとは言っても義父はすでに80代半ば、さすがに今の若い世代と同じようなネットの知識は持ちあわせていません。
ちょっと油断すると、怪しげな偽サイトの格安商品を注文しようとしていたり、大手ショッピングサイトからのメールを装ったSMSメッセージに個人情報を入力しようとしたり、ポイントが貯まるという広告を見て何枚もクレジットカードを作ろうとしたり…どうも危なっかしいのです。
私と夫は口を酸っぱくして
「個人情報を入力してと求められたら、まず私たちに相談して」
「大手ショッピングサイトやインターネットサイトからのメールだと書いてあっても信用しないで!メールの中のリンクはクリックしないで!」
とお願いしています。
実際に義父にフィッシング詐欺のメールが届き、危うくクリックしそうになったこともあったため、ちゃんと確認するように気をつけてくれてはいますが、いつ何時、うっかり騙されてしまうかわかりません。
買い物好き義父の行く末は…
衝動買いも心配です。
リタイア後の有り余る時間でテレビやネットを観ていると、つい紹介されているものが欲しくなってしまうらしいのです。気持ちはわからなくもないのですが…。
今まで義父がネットやテレビ通販で買ったものといえば、足用のマッサージ機、スチーム式フロアモップ、お尻で踏んでも壊れないルーペ、テレビから離れても音が聞こえる3万円のスピーカー、度数が調節できる老眼鏡、8000円するカビ取りジェル、電動爪削り、車の日除け、ハニカム構造のクッション、柄お任せの羽毛布団などなど…他にもたくさん、とても数えきれないほどです。
しかも届いたらすぐに飽きて、しまいこまれることも多いのです。
義父が自分のお金で買っているので、文句は言えないのですが(二度目)。
例えば今後、義父が認知症になったとき、買ったことを忘れて何度も同じものを注文してしまったりしたら大変です。
また、ポイント特典があるからといってあまり多数のクレジットカードを作ってしまうことも心配です。
義父が自分で管理しきれなくなったときに、年会費のかかるものや定期的に課金されるサービスの契約など、家族が把握するのがより一層難しくなるからです。
買い物依存症になる高齢者も
特にこのコロナ禍、家を出なくても買い物ができる手段が増えて、買い物依存症になる高齢者も多いということです。
確かに義父も、コロナ禍でそれまであちこち出かけていた趣味の集まりが軒並み中止となり、家の中で楽しめることといえばスポーツ観戦とネットサーフィンくらい、という日々が長く続きました。
これからますます私たちが気をつけていかねば…でも、買い物は義父の数少ない楽しみのひとつ…あまり私たちが厳しく眼を光らせるのも…と考えてしまう日々です。
車の運転も引退し、足もだんだん弱ってきた義父にとって、通販は自分の思い通りの買い物ができる貴重な手段です。
義父母のストレス解消のためにも、そして運動のためにも、なるべく義父母と一緒に外出して、実際の店舗で買い物をする機会も増やしていかないとな、と最近では思っています。