朝夜

「夜は熟睡して疲れをとって、朝はシャキッと目覚める」のが理想。でも、実際は朝がだるかったり、夜はなかなか寝つけなかったり・・・。梅雨時期のいまは、気圧の変化も伴い、特に頭がボーっとしがち。


実は、私たちの体に備わる体内時計は24時間より数十分多い設定。つねに軽い時差ぼけの状態なんです。そのズレを整えてあげれば、心身のストレスがかなり軽減できます。


ポイントは、体のアクセル役の交感神経と、ブレーキ役の副交感神経からなる、〝自律神経〟を意識した習慣。言葉で聞くと難しいかもしれませんが、毎日している行動の場所やタイミングを少し変えてみるだけでいいんです。早ければ1週間以内に効果を実感できますよ。

 

目覚めスッキリ! 仕事の効率も上がる朝の1分習慣

交感神経の働きを活性化するのは、朝の太陽の光や、不安をやわらげ、心を安定させる神経伝達物質セロトニンの分泌を促す食べ物の摂取、自分にここちよい音楽など。五感から脳を目覚めさせて。


①ふとんの中で体の向きを左右にゴロゴロ変える

赤ちゃんが眠るとき手足から熱を放出するように、人間は体温が下がると眠くなる生き物。つまり、手足や体幹を動かして体温を上げると覚醒効果がある。

 

②目覚めたらすぐお気に入りの音楽をかける

大脳が発達した人間の脳にとって、目覚めたてにいいのが聴覚による覚醒刺激。テレビやラジオなど、「ここちよい」と感じる音なら何でもOK。

 

③着がえや朝食を光のあたる窓際でする

朝の太陽の光は不安をやわらげるセロトニンの働きを活発にしたり、メラトニンの分泌を促し、体内時計を正常に


する。窓際でしっかり浴びよう。

 

④洗顔は「冷水」でしめる

温度変化により交感神経が刺激され、気分もシャキッと。ぬるま湯で洗顔したあとに行えば、温度変化の刺激が高


まり、肌もきれいになる。

 

⑤レモン水を飲む

柑橘系のくだものには脳細胞の興奮をおさえる物質・ギャバの働きを弱め、脳を活性化する働きが。特にレモンはその力が強く、体内時計を整える効果も!

 

⑥鏡に向かって笑顔を作る

笑顔には楽しさやここちよさの神経伝達物質ドーパミンを活性化する効果あり。気の進まない予定がある朝でも、作り笑顔を鏡で見れば明るくなれる。

 

⑦朝食にバナナシリアル、豆類をとり入れる

セロトニンを作るアミノ酸といわれるトリプトファンは、シリアル、卵、豆類、バナナなどに豊富に含まれる。毎日の朝食にとり入れてみて。

 

⑧通勤電車で窓の近くをキープする

3で説明した「朝の太陽の光」の効果を考えると、電車でも光が入る窓際にポジショニングを。好きな音楽やラジオを聞くのもストレスを軽減するのに有効。

 

⑨笑顔であいさつと少しの雑談をする

あいさつや雑談には、自分の緊張をやわらげ、相手の警戒心を解く働きが。逆にあいさつがないと猜疑心が強まったり、無用の敵意を与えることも。

 

⑩デスクに置いたグリーンに水をやる

自然の緑は視界に入るだけでストレスを軽減し、観葉植物のある部屋ではパフォーマンスが上がるという実験結果も。水やりついでに毎日眺めて。