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「最近子どもが朝起きられない」と困っている親御さんは多そうですが、場合によっては“とある病気”が関わっているかもしれないので要注意。“起立性調節障がい”という病名で、最近はテレビなどでも紹介されて注目を集めています。

 

“起立性調節障がい”っていったい何?


5月17日放送の『あさイチ』(NHK)では“起立性調節障がい”が取り上げられました。番組に登場した東京医科大学病院・小児科医の呉宗憲先生によると、起立性調節障がいは思春期の子どもが発症しやすいとされている病気。体の急激な変化に自律神経の働きが追いつかなくなり、めまいや頭痛といった症状を引き起こすそうです。

 

なぜこのような症状が現れるかというと、自律神経の不調により血液が下半身にたまり、脳内に十分な血液が行き渡らなくなってしまうため。多くの人は高校を卒業する年代で症状が和らぐのですが、まれに成人になっても病気を引きずってしまう人がいます。

 

さらにこの病気は、単純に「朝が苦手」な人と見分けがつきにくいのが厄介な点。“起立性調節障がい”には朝になかなか起きられないという症状もあるのですが、親から「早く起きなさい!」と怒られてストレスを抱えてしまう人も。呉先生は「強いストレスというのは自律神経を乱れさせてしまうので、初期の対処の仕方を誤ると余計症状が悪化してしまう」と注意を喚起していました。

 

“起立性調節障がい”ということに気づくには、どのような方法があるのでしょうか。呉先生によると、「頭痛」「動悸息切れ」「起立時の気分不良や失神」などといった症状が半年以上続いた場合、病院で受診したほうが良いそうです。

 

“起立性調節障がい”の有病率はどれくらい?


“起立性調節障がい”という病気を『あさイチ』で初めて知ったという人も多い模様。視聴者からは「こんな病気があったのか…」「こういう病気は周りの人が理解してあげるのが大事! これを機にもっと広まってほしい」「ちょっと自分も疑わしいから、今度診察受けてみよう」といった声が上がっていました。

 

ちなみに“起立性調節障がい”については、「日本小児心身医学会」での公式サイトでも詳しく紹介されています。これによると、有病率は小学生の約5%で、中学生の約10%。また不登校の生徒の約3~4割が、起立性調節障がいを持っているそうです。

 

また一般的な症状については、「夜になると元気になり、スマホやテレビを楽しむことができるようになります」「夜に目がさえて寝られず、起床時刻が遅くなり、悪化すると昼夜逆転生活になることもあります」といった文面も。子どもの個性として“夜型”なのか、それとも起立性調節障がいなのかは注意深く見分ける必要があるのかもしれません。

 

とはいえ“起立性調節障がい”はまだまだマイナーな病気。テレビなどで紹介されることによって、社会的な理解が得られるようになると良いですね。

 

文/河井奈津