アメリカ・コーネル大学の研究者、クリスティン・マンシュ氏は自身の論文で「男性パートナーに経済的に依存している女性の場合、パートナーと同程度の収入がある女性に比べ、不倫する確率は半分にとどまった」と述べています。 これはつまり…「夫と同程度の収入のある女性は、専業主婦にくらべて浮気する確率が倍」ということ。 とはいえ日々多忙を極める主婦に、不倫している時間なんてあるのでしょうか? 疑問を抱いた筆者は、経験者に話を聞くことにしました。

不倫相手の腕に抱かれる主婦

周りはただの「ジム通いにハマっている主婦」だと思ってます(明恵さん/34/会社員)

妊娠直後から、旦那に「女として見ることができない」と告げられ、セックスレスの日々が続いていました。 呼び方も「明恵」から「ママ」へ…女性として見てほしいのに、このまま一生セックスレスだなんて耐えられません。ですが、どんなにおしゃれしてもメイクを頑張っても、旦那は見向きもしてくれないのです。 落ち込んでいる時、ボディメイクと気分転換のために通い始めたのが「スポーツジム」。週34回体を動かすうちに、スタイルにも変化が見えてきました。 そんな中マシーンの使い方を聞いたことがきっかけで、同じジムに通っていた男性と急接近。顔を合わせるたびに軽い会話を楽しみ、たまにですがジムの帰りにはご飯に行くようになりました。 そのときはまだ友達としてですが、満面の笑みで「明恵ちゃん」と呼んでくれる彼に心ひかれるようになるまで、そう時間はかかりませんでした。 そして、初めて会話を交わしてから半年後、私たちは男女の関係になりました。

shutterstock_272363321

「私を好きだと言ってくれる男性がいる」ことが、旦那に拒絶され、女として自信喪失していた私の気持ちを満たしてくれたのは言うまでもありません。 もちろん、初めて彼と深い関係になったときには、家族に対する罪悪感もありました。しかし勇気を出して抱きついてみても、私のことを見もせずに「暑いから離れて」なんていう旦那です。何度も傷つきましたし、寂しいと泣いて訴えたことだってあります。 ですが彼と関係を持ってからは、旦那のそんな態度も「いつものことだ」と流せるようになり、家庭内でも笑顔で過ごせるようになったのです。 私たちのデートは週3回、相変わらずジムでのおしゃべりが中心です。意外に思われるかもしれませんが、ホテルへ行くのは月1回あるかないか。 頻繁に帰宅が遅くなることで旦那に疑われなくないという気持ちもありますが、それ以上に彼とジムで過ごすひと時に幸せを感じています。

主婦の顔は忘れて…同窓会後に“秘密の四次会”(奈津子さん/29/医療事務)

旦那とのセックスレス生活も、5年目に突入。 セックスレス夫婦の多くは「どちらかがしたいと思っているのに、もう一方が拒否する状態」だと思いますが、わが家はふたりそろって「セックスのない関係が心地いい」と感じているため、この夫婦関係に不満はありません。 お互いに「パートナーを性的な目で見ることができない」という点をのぞけば、夫婦仲はいたって良好。深夜まで一緒に晩酌したり、休みの日は2人で買い物に出かけることだってあります。 そんな私が不倫をし始めたのは、中学の同窓会がきっかけでした。

不倫相手と楽しむ同窓会

私の通っていた中学の同窓生は大人になった今でも仲が良く、お花見やBBQ、クリスマス会、新年会、卒業○周年飲み会、担任だった先生の還暦祝いなど、年に数回の集まりがあります。 居酒屋で食事してから、先輩が経営するバーで2次会。その後、朝までカラオケで大騒ぎするのがお決まりの流れです。いつもは最後まで参加し、実家で仮眠してから帰宅するのですが、その日はひどく酔っぱらってしまい…。 自分から誘って、同級生のY君と関係を持ちました。 中学時代、Y君に憧れていた時期もありましたが、その頃は仲の良い友人のひとり。まさか自分がそんな行動に出るなんて思ってもいませんでした。 普通であればそこから“オトナのお付き合い”が始まるのでしょうが、私たちはお互いに会いにいくことはおろか、連絡を取り合うことすらしません。ですがいまでは集まりがあるたびに、二人でカラオケをこっそりと抜け出し、ホテルへ行くのがお決まりのコースになっています。 「Y君のことが好きなのか?」と聞かれるとちょっと違う気がしますが、旦那には感じられないトキメキを得られる大切な時間です。Y君は現在独身です、彼に恋人ができるまでは今の関係を続けられたらと思っています。

主婦の不倫相手は「職場の同僚・上司」が多い!?

ダブル不倫をする主婦

●職場の同僚とダブル不倫中です。普段から残業の多い仕事ですので、そのうち月1回は「残業」と嘘をついて彼とのデートを楽しんでいます。仕事だと終電前には帰るので、彼と過ごすときも終電には乗り遅れないように帰宅しています。
(智美さん/29/広告営業) ●会社の飲み会がある日は、不倫相手の上司とホテルに行きます。飲み会は3か月に1度、日程もあらかじめ決まっているので旦那も快く送り出してくれますよ。


(絢子さん/26/事務) ●月2回の出張を利用して、彼と過ごす時間を確保しています。彼も既婚者なので出張以外で会うことはほとんどありませんが、そのおかげで疑われることもなく関係を続けられています。


(美奈子さん/29/デザイナー) ●シフト制なので、不倫相手の彼と休みを合わせて朝からデートしています。このとき気をつけるのは、車で移動しないこと! もし交通事故でも起こしたらバレてしまいますからね。遠出する場合も、現地集合・現地解散が鉄則です。


(早紀さん/32/アパレル販売員) 今回の取材で、働く主婦が忙しい時間の合間を縫って、不倫相手と過ごす時間は「月1回程度」という声が多かったように思います。彼女たちにとっては、あくまでも普段の生活がメイン。”不倫する時間は予定に合わせてうまく作っている”といった印象でした。 不倫相手と旦那さまへの愛情をキチンと分別して、割り切った関係を続けている主婦の方も多くいらっしゃるようですね。どこから”不倫”になるのかは人それぞれですが、おしゃべりしながら食事を楽しむだけ…といった友人の延長線上のような不倫も増えているようです。

ライター:芳野美穂