リビングや部屋を見渡して、物が散財する家庭はまだまだお金が貯まるチャンスあり!じつは片づけ上手は貯金上手にも共通するそう。家計再生コンサルタントの横山さんが家計相談で見てきた真実。「片づけとお金」の関係について、興味深い話をしてくれました。
片づけない家庭はムダづかいが増える
家の中が片づいているかどうかは、生活面だけでなく、お金の面から見ても重要です。片づいていない状態は、どこに何があるかわからなくなり、ムダな買い物が増えてしまうからです。
「しまった。家にあったのに、同じものを買った」「また似たような服を買ってしまった」などが頻繁に起これば、ムダなお金をたくさん使うことになります。数百円の食品や1000円程度の服だとしても、積もり積もれば年間数万円になることもあります。
逆に、きちんと片づけていると、余計な出費もなくなります。だからお金が貯まりやすくなるわけです。
機械的に捨てるルールを決める
片づけをするには、ある程度、物を捨てる必要があります。物はお金が形になったものですが、大事にしすぎて増えていくばかりでは、片づけの妨げになります。
横山家は8人家族なので、油断すると、家中が物であふれてしまいます。UFOキャッチャーのぬいぐるみやおもちゃ、子どもの服が増えていくばかり。そこで、こまめに物を捨てるようにしています。
物を捨てる習慣をつけるには、定期的に点検する機会を設けると良いでしょう。年1回程度、各部屋やキッチン、洗面所などの収納をひとつずつ点検。すると、まったく使っていないものがあることに気づきます。
私の場合は、「置き場所からはみ出したら機械的に捨てる」ルールに決めています。実は洋服を捨てられないタイプなのですが、タンスの2段分からはみ出したら捨てています。
「何があるか」がわかりやすく収納するのも重要です。クローゼットの奥に押し込んでいたら、どこに何があるのかわかりません。子ども服などは、気がついたら子どもが成長してサイズが合わないケースも起こりがち。ですから、見えない場所に置かない方が良いでしょう。
トランクルームは使うべき。それとも…
最近は、家に置けないものや置きにくいものを収納するために、トランクルームを借りる人が首都圏を中心に増えているようです。
ゴルフバッグやスーツケース、楽器、大量のDVD…。スペースを多くとるものを保管できて、月数千円で済むのなら、借りてしまおうと考えるのでしょう。
しかし、置き場所が増えると余計なものを買ってしまうケースも。場所のレンタル料も、月3000~5000円程度でも、年3万6000円~6万円の出費になりますから、バカになりません。
最近は様々なものがレンタルできますから、年1回程度しか使わないもので、こだわりがなければ、借りる選択肢をしたほうがお得なケースもあります。
監修/横山光昭 取材・構成/杉山直隆 イラスト/村林タカノブ