8月29日放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)には俳優の中村倫也さんが登場し、MCの林修さんが中村さんの過去についてインタビュー。中村さんは荒んだ“暗黒期”を乗り越えたおかげで、俳優としての成功を掴んだと語っていました。
“スーパー嫌なやつ”だった暗黒期の中村さん…
2005年に公開された映画『七人の弔い』で俳優デビューした中村さん(当時18歳)。その後もドラマ『H2~君といた日々』(TBS系)にも出演して順調な俳優人生を歩むかと思いきや、“生意気な性格”が原因でオーディションに受からなくなったそう。
当時を振り返り、「10代の頃は生意気な感じがカワイイ(と思ってた)」「20過ぎてオーディションでそれやってたら、全然仕事もらえなかった」とコメントしています。
仕事を与えられない日々が続き、心の中で「期待されない」と思いながらも厳しい現実から目をそらしていた中村さん。これが“暗黒期”の始まりで、デビュー2年目の19歳から27歳までは不遇の時代を過ごしていました。
林さんは「暗黒期はどんな時期だった?」とたずねたところ、「ひと言で言うと“スーパー嫌なやつ”」「全部敵だと思っていた」と返答。世の中のすべてを斜めに見て、何の希望も抱いていなかったといいます。
“やるか、やらないか”で判断するべき!?
20代後半まではなかなか順調にいかなかった中村さんですが、俳優のムロツヨシさんや堤真一さんといった名優と出会うことで暗黒期を脱出。28歳のタイミングでテレビ&映画の出演本数が激増し、俳優としての成功を実現させました。
ここで林さんは「暗黒期を経た後っていうのは、全部がいい方向に向いている感じがしますけど?」と質問。「この間、ふと思ったんですけど」と切り出した中村さんは、「成功と失敗で考えてない」「『成功と失敗』で考えると失敗は失敗ですけど、『やるかやらないか』で考えると失敗も成功になる」と語っています。
また後輩の相談に乗る機会が増え、話を聞くうちに「『失敗しないでやりたい』て思っている子が多い」と感じていた中村さん。助言として「『失敗したほうがいいよ』って。失敗すると、失敗しない方法を学べる」と伝えているそうです。
同番組の視聴者からは「やるかやらないかだけで考えるって新鮮だった」「失敗って恐れがちだけど、やはり成長や成功には必要不可欠」などの反響が尽きません。
仕事の失敗は必要なこと?
中村さんは過去の経験から“失敗は必要”と話していましたが、そもそも多くのビジネスパーソンは仕事の失敗をどのように捉えているのでしょうか?
株式会社GABAは、以前“ビジネスパーソンの「失敗」に関する調査2020”の結果を公開。回答者に“仕事の失敗は良いこと? それとも悪いこと?”とたずねたところ、“肯定派”は「良いことだと思う(11.6%)」「どちらかといえば良いことだと思う(40.6%)」を合わせて52.2%。一方“否定派”は全体の47.8%で、僅差ではありますが“肯定派”が多いようです。
また“肯定派”に理由を質問したところ、最も多かった回答は「成長できるから」。続いて「同じ失敗を繰り返さないようになるから」「学びになるから」の順でランクインしています。
何事にも失敗はつきもの。中村さんのように失敗を恐れず、やりたいことに挑戦し続けたいものですね。
文/牧野聡子
参照/株式会社GABA「ビジネスパーソンの『失敗』に関する調査2020」https://www.atpress.ne.jp/news/209326