「冷蔵庫の中を見れば、その家がどのような家計管理をしているかはひと目でわかる」。これまで2万3000件以上の家計相談をしてきた、家計再生コンサルタントの横山光昭さんは、そう語ります。家計管理が上手な“お金の貯まる”家族の冷蔵庫とは?
横山家では2週間に1回、冷蔵庫を○○する!
家計管理が上手な家族とそうでない家族は、冷蔵庫に明確な違いがあります。家計管理が上手な家族の冷蔵庫は、食材が整理されています。同じものがいくつもあったり、賞味期限切れのものがたくさんある、ということがありません。
家計管理が下手な家族の冷蔵庫はその逆です。乱雑に置かれているので、どこに何があるのかがわかりにくい。だから同じものを間違って買ってしまったりするし、賞味期限切れに気づかず、食材もムダにしてしまう。その分、お金もムダにしているわけです。
言い換えれば、冷蔵庫をきちんと整理すれば、ムダ遣いが減り、お金がたまる家族になるといえるでしょう。
冷蔵庫を整理するために、横山家が実践していたのは、2週間に1回、冷蔵庫の中に入っているものをすべて出して確認することです。すると、まず気づくのは、冷蔵庫には想像以上にたくさんのものが入っているということです。これだけたくさん入っていれば、賞味期限切れを見落とすのもムリはありません。
しかし、全部出してチェックすれば、賞味期限切れがわかりますし、「これとこれがあるなら、アレを作ろう」などとアイデアも出てきます。こうして、食材がムダになるのを防げ、余計な出費がなくなるわけです。食材が傷みやすい夏の時期はやりにくいのですが、気温が低い時期はおすすめの方法です。
冷蔵庫の上段に置いていいものとは?
ただ、2週間に1回全部出すのはさすがにめんどう…と思う人は多いと思います。そんな人のために、冷蔵庫で賞味期限切れを見逃さないコツを、いくつかおすすめします。
1.使い切ったものの写真を撮る
マヨネーズやめんつゆなど、使い切ったものがあったら、写真を撮影しておきましょう。すると、次の買い物のときに思い出せますし、お気に入りとは異なるブランドや、間違った大きさのものを買ってくることを防げます。
とくに効果的なのは、自分が買い物をするのではなく、あまり料理をしないパートナーに買い物を依頼するときです。「頼んだものとは全然違うものを買ってきた…」というのはよくある話ですが、事前に写真を送っておけば、間違える可能性はぐっと減ります。
2.置き場をきちんと決める
「ここは野菜類」「これは調味料」というように、置き場をきちんと決めることも良いでしょう。するとどこに何があるかわからないことがなくなり、食材をムダにすることが減ります。
3.冷蔵庫の上段にものをおかない
冷蔵庫の上段は目が行き届かなくなりがち。その結果、賞味期限切れになる事はよくあります。何も置かないことがベストですが、置いたとしても賞味期限が長いもの。ビールのように冷蔵庫のどこにあっても酒好きが見つけ出すようなものを置いておくと良いでしょう。
以上のことを実践するだけでも、家計管理がだいぶうまくなるはずです。ぜひやってみてください。
監修/横山光昭 取材・構成/杉山直隆 イラスト/村林タカノブ