芸能人がADD(注意欠陥障がい)を告白するなど、発達障がいに注目が集まっています。LD(学習障がい)やASD(自閉症スペクトラム)などにわけられる発達障がい。しかしママの中には、子どもが“発達障がいグレーゾーン”と診断され、頭を抱えてしまっているママもいるようです。
グレーゾーンの診断にモヤモヤするママ
4月16日放送の『あさイチ』(NHK)には、“発達障がいグレーゾーン”の子どもを持つママが登場。内に秘められた悩みやモヤモヤを吐露するシーンが放送されました。
発達障がいの子どもには、「友達と遊ぼうとせず一人で過ごすことが多い」「授業中に席を立つなど、じっとしていられない」「“計算”“読み”“書き”が極端に苦手」などの特徴がみられるそうです。しかし“子どもらしさ”と区別がつきにくく、“どこからが発達障がいなのか”という見極めが困難。『あさイチ』は、専門家でも判断がつきにくい層を“発達障がいのグレーゾーン”と定義しています。
子どもが“グレーゾーン”だと指摘されたママの中には、相談機関に何度足を運んでも「様子を見ましょう」と言われ続け、モヤモヤを抱える人も。周囲からは「心配ない、普通だよ」「大丈夫」と言われ、専門の病院へ連れて行こうとすると両親や夫から「レッテルを貼るのは本人が可哀想」との理由で反対されるといいます。“どうすれば良いか”を誰も教えてもらえないママは、発達障がいについて書かれた本を読んで勉強していました。
この特集を見た視聴者からは、「グレーゾーン=支援不要ではなく、グレーゾーン=要配慮だと思った」「診断よりも“どう対処したらいいか”につきると思う」「息子は3歳の時に市のカウンセラーで『違います』と言われたけど、こだわりが強いし先生の指示についていけないことがあるみたい。“もしかしたら”とモヤモヤする気持ちスゴくわかる」といった声が。
番組に出演した児童精神科医の吉川徹先生は、大切なのは「“発達障がい”か“グレーゾーン”かというよりも“こじれていない”かどうか」「人生の中で嫌いなこととか、避けたいこととか、やりたくないことが増えすぎていないかどうか。あるいは自信を失ってしまっていないかどうか。そういうことの方が大事」とコメントしています。