専門医に聞く、おちんちん「むきむき問題」の最新事情(前編)
「むかない」リスク、知っていますか?

おちんちんの皮がかぶっている状態のことを「包茎」と呼びますが、手でむくことができるおちんちんを「仮性包茎」、むいても亀頭が露出しない状態を「真性包茎」と呼びます。赤ちゃんはみな「真性包茎」で生まれてきます。

 

泌尿器科の専門家の間では「子どもの包茎は病気ではないので無理にむく必要はありません」という意見が珍しくなく、小児科の先生に相談しても「放っておくのが1番です」と言われることがよくあるそうです。しかし「むきむき体操」を推奨するヘルスプロモーション推進センター代表で、泌尿器科専門医の岩室紳也先生は「むかないリスクを正しく知ってほしい」と話します。

 

「僕が子どもの頃は、銭湯で「ちんぽこ剥いて洗えよ」と言ってくれる大人が必ず周りにいました。その次の世代も、少年誌に載っている包茎手術の広告を見てむくことを覚え、友人同士で話題に出来ました。でも今の若い世代は銭湯も行かないし、雑誌も読まないんです。スマホには情報が溢れているようで、関心のないことは目に入らない欠点がある。『むく』こと自体を知らずに大人になり、様々なトラブルを抱えるケースが少なくない」と言います。

 

むかないことで起こるトラブルとしてよく知られているのは「亀頭包皮炎」です。亀頭包皮炎とは、亀頭とそれを覆っている包皮に炎症が起こることをいい、小さい赤ちゃんから大人まで、不潔にしていれば男の子なら誰でもなる可能性があります。「むいて洗う」を習慣にしていれば防ぐことができます。

 

また症例は多くないものの「バルーニング」という症状が起こることも。包皮口が狭いために、外尿道口から出たおしっこがかなりいきまなければ包皮口から出ないことで起こり、最悪の場合は逆流性腎不全まで進行することもあります。

 

そして岩室先生が1番知ってほしいリスクが「HPV((ヒトパピローマウイルス)」だと言います。HPVは陰茎がんの原因になりますが、陰茎がんは包茎男性の罹患率が高いため、がん予防のためにも包皮内の清潔を保てる状態が大切なのです。また、男性が清潔を保つことは、自分の身を守るためだけのものではありません。

 

「HPVは女性の子宮頸がんの原因になるウィルスです。男性がむいて洗う、清潔を保つということはパートナーをガンから守るためのものだという認識を強く持ってほしい(岩室)」