大切な話をする時は“切り出すタイミング”がとても重要。いきなり本題に入った場合、相手は話を理解するのに時間がかかることも。そんな時は「チェックイン」という方法を活用すると、スムーズに会話ができるようです。

ムダ話が実は役に立つ!?

「チェックイン」は会議やプレゼンなど、人前で話す際に使用されるコミュニケーションテクニック。テクニックというほど難しいものではなく、本題の前にムダ話をするだけでOKです。“自己紹介”や“近況報告”といった雑談で話すようなネタで問題ありません。

 

実は本題前に何気ない話をすることで、“聞き手側の緊張をほぐす”“集中力を高める”という効果が。結果的にスムーズな会話のやり取りが実現します。

 

「チェックイン」の実践者からは、「出来事に加えて自分が思ったことも伝えると、聞き手側は感情移入できる」「たとえば『運動を始めたおかげで疲れにくくなった』『今日も元気満点』という形で、“出来事+現在の感情”を話すと良いですよ」などのアドバイスが。話し手のリアルな感情を表現すれば、聞き手との距離感が縮められるようですね。

 

聞き手側に質問するのも効果的!

無駄話で場を和ませる「チェックイン」。一方的に話す方法のほかに、聞き手側に質問するというワザも。「目的は会話をすることなので、相手が話しやすい雰囲気を作るのが大切。聞き手側が話すことによって、よりリラックスできる」といったコメントも目立ちます。

 

しかし自由に話していいと言っても、ネガティブな話題は避けた方が無難。「チェックイン」の目的は場を和ませることなので、雰囲気が悪くなるトークテーマは選ばないようにしましょう。

 

そもそも「チェックイン」はビジネスシーンで使われるテクニックですが、プライベートの会話でも応用できる模様。「世間話だとしても話の流れを大切にするべき。いきなり内容の濃い話をされても、相手も把握しきれないと思う」「『チェックイン』は運動でいうアップです。徐々に温めながら会話していけば、本題でより盛り上げられるはず」などの意見が寄せられていました。

 

「チェックアウト」もセットで覚えておくべき!?

スムーズに話を進められる「チェックイン」の方法を見てきましたが、話を締めくくるための「チェックアウト」もセットで覚えておきましょう。「チェックアウト」とは、話を終えた後に“聞き手側が自由に話す”行為のこと。本題に関する感想でも、関係のない話をしても大丈夫です。

 

会議やミーティングに「チェックアウト」を取り入れている人からは、「話のなかでわからなかった部分を気軽に質問できる。いつもの雰囲気だと聞きにくいですが、『チェックアウト』のおかげで話しやすい」「参加者の気持ちをしっかりシェアできるため、一体感が増す」といった声が。「チェックアウト」は“モヤモヤした部分をスッキリさせる”というメリットもあるようですね。

 

ビジネスシーンで活躍する「チェックイン」と「チェックアウト」。会話の適切な流れを把握すれば、場面を問わずに活用できるかもしれません。

 

文/河井奈津