ケース2:マイホームの購入がきっかけで

夫婦で相談にきたサチコさん(33歳)。夫は公務員で年収650万円、サチコさんはパートで年収200万円、子どもは2歳の女の子がひとり。子どもの小学校入学までにマイホームを購入したいと夫婦で話し合っていますが、頭金が思うように貯まらないことが悩みでした。

 

家計簿を見せてもらうと、食費や日用品、被服費などの支出は節約できています。しかし、生命保険の保険料や、携帯電話料金、ケーブルテレビの受信料など、毎月定期的に支払う固定費が膨らんでいることが判明。固定費は、銀行口座からの自動引き落としだったり、クレジットカードでの自動決済など、支払いの実感がないことが多いものです。

 

しかも、支払っている意識がないため、なんとなく必要な支払いと思い込んで見直す対象からも外してしまいがち。固定費は、いったん始めるとやめるのに手間がかかるものが多いのですが、一度の見直しでその後の支出に影響するので、ここは注目して見直していく必要があります。

 

なかでも生命保険は、家族のために加入している側面もあり、1人の判断で解約するのは避けたいところ。保険料が高くて負担だと感じたら、掛け捨ての安い保険に切り替えることも検討していいでしょう。保険は、保障の内容を夫婦で理解しておくことが大切なので、夫婦そろって見直すことをお勧めします。

 

固定費を節約した分は頭金の貯蓄に回せます。住宅ローンを組むときに、夫婦でローンを契約して共有名義にする場合などは、夫名義の預貯金と、妻名義の預貯金を計画的に準備しておきます。夫のローンに妻名義のお金を使うと、金額や所有権の持ち分割合によっては、贈与税がかかる場合があり注意が必要です。

 

住宅ローンを組んだら団体信用生命保険(団信)に、同時加入することがほとんどです。これはローンの返済中に万が一死亡した場合に、ローンがなくなる保障内容の保険で死亡保障のひとつです。すでに加入している死亡保障と重複するなら、ローンを組んだ後でさらに保険の見直しをするといいでしょう。