IT介護」という言葉を知っていますか?

 

本来は、ITリテラシーの低い世代の上司や年配の社員の補助をする若手社員たちが、自分たちの苦労を介護になぞらえて愚痴をつぶやいていた、Twitter発の言葉です。その辛さ、実は我が家にも「あるある」なのです

 

PC不良の度に義父に呼びつけられる嫁

同居の義父母はもう後期高齢者。現役で働いていた時代も、決してパソコンをバリバリに使いこなしていた世代ではありません。

 

しかし、三世代での同居生活は、新しい技術の刺激が次々と訪れます。

 

孫たちの成長に従って、慣れ親しんだVHSビデオに代わるのはDVDBlu-ray、続いて動画配信それに新しいゲーム機も次々に家にやってきます。息子夫婦はパソコンを使いこなし(ているわけではないのですが、義父母には私たちが、パソコン博士のように見えているようです)、ついには孫までスマホを持ちはじめる年ごろになりました。

 

現役の頃にワープロは使っていたし、自分だってパソコンくらい子どもが使えるならスマホくらい使えるはず、いや使えないとおかしい!

 

そんなプライドのある義父は、今や毎日何時間もノートパソコンの前に座り、老人会の資料を作ったり、スマホを操作したりしています。

 

使いこなせているのなら問題はないのですが、年齢のせいもあり、非常にしばしばトラブルが起こります。ネットで買い物をしたいのに方法がわからない、登録した覚えのないメールが大量に届く、謎の通知音がスマホから何度も鳴って止まらない

 

そのたびに「パソコン(もしくはスマホ)が壊れた!」と呼びつけられる羽目になるのは、家庭内IT介護士こと同居嫁の私なのです。もういい加減疲れた!と叫びたくなるのもしばしば。

 

「優しく教えてあげればいいのに」と言うなかれ

お盆や年末の帰省シーズン、久しぶりに実家に帰省した人たちが、年老いた両親に対する、同居家族の冷たい態度に腹を立てている様子をSNSで目にすることがあります。

 

気持ちはよくわかるのです。たいして難しいことを聞いているわけでもないのに「今忙しいの!」「この前も同じこと教えたでしょ!」と家族から叱られている年老いた親の姿というのは、久しぶりに会うととても切ないものでしょう。「そんな言い方しなくても、もっと優しく教えてあげればいいのに」そんな子ども側のご意見、ごもっともです。

 

しかし、同居嫁としては、そんなふうに怒ってしまう同居家族の皆さんの気持ちも、よーーーくわかるのです。

 

私自身、同居を始めた頃は義父への遠慮もあって、何を聞かれても優しくにこやかに説明するようにしていました。決して義父の理解力が低いのだ、という言い方はしないようにしました。その結果、何が起こったかというと

 

義父の態度が、どんどん大きくなってきたのです。具体的には、「わからないから教えてほしい」ではなく、「自分の思う通りに動かない機械はおかしい!壊れてるから直して!」という態度へと変化していったのです。

 

こうなると、教える側の私もとても心穏やかではいられません。

 

パスワードが何度正しく入力してもエラーになる! (日本語入力やCapsLockNumLockなどがオンになっていないことが多い)

 

コピー&ペーストができない! (マウスの右ではなく左クリックをしていることが多い)


私が何度優しくやさしく教えても失敗を繰り返す義父が、「またパソコンがおかしいんだけど!」と言ってきたとき、私のかなり丈夫にできている堪忍袋の緒が、ぷちっと音を立てて切れました。