前回は、食欲を抑える方法をお伝えしました。でも、どんなに気をつけても食べ過ぎてしまうこともあるはず。もし食べ過ぎをリセット方法があるとしたら…。そんなときの対処方法や、高カロリーなものとの付き合い方を、管理栄養士の岸村康代さんに伺いました。
食べ過ぎを後悔すると…余計に太る?
どんなにダイエットを意識したとしても、同僚との付き合いやストレスなどで、つい食べ過ぎてしまう場合も…。「がんばっていたのが水の泡…。もうダイエットなんてムリ!」と自暴自棄になってしまうこともありますが、あきらめるのはちょっと待って!
「食べ過ぎたことに対して罪悪感を抱くことがダイエットには一番よくありません。ストレスがたまり、代謝が悪くなるという悪循環にはまってしまいます。でも、食べ過ぎても対策はあります。“リセットごはん”で余計な脂肪になる元を排出するのです。食材と食べ方に気をつけさえすれば、食事を楽しみながらダイエットにもつなげられます」
翌日、何を食べれば暴飲暴食をリカバーできる?
意外に思われるかもしれませんが、食べ過ぎた翌日は、しっかり食べたほうが痩せやすいといいます。
「食べ過ぎた後に食事をとらないでいると、身体は飢餓状態になり、次の食事で脂肪をため込もうとしてしまいます。前日の暴飲暴食をリカバーするポイントは、食べ物が脂肪になる前の早い段階で対処することです。糖質はとりすぎると体内で脂肪に変わり、身体がため込む性質があります。そうなる前に、食べ過ぎた翌日、翌々日くらいまでに余計なものを排出し、リセットできるよう心がけるのがいいですね」
では、具体的にどのようにしたらいいでしょうか。
「リセットを目指すには、食物繊維の多いものを食べることが大切です。食物繊維には、血糖値の上昇を抑え、脂肪の蓄積を抑える効果、余分な脂肪やコレステロールを吸着して排出する効果、腸内環境を整えてお通じを良くする効果があります。とくに、野菜を積極的にとってください。野菜はビタミンやミネラルも豊富なので、代謝を高める効果が。そのうえ、満腹感を感じさせてくれる働きもあります」
野菜は、どれくらいの量をとれば効果的なのかも教えていただきました。
「食べ過ぎた翌日は3食とも、手のひらいっぱいの野菜を食べるといいですね。普段はなかなかこれだけの量を食べるのは難しいですが、リセットごはんと考えてがんばってみてください。ごぼうやきのこ類、海藻など食物繊維が多いものはぜひ積極的に食べましょう。また、ビタミンB1の多い玄米はガンマオリザノールが豊富なため、脂質の中毒性を緩和します。食物繊維も豊富なので、排出の手助けもしてくれます」