前回の記事「結婚第一優先だった彼女が、英語でキャリアアップし続ける理由では、通翻訳者として活躍するあきさんに、なぜ英語の勉強をはじめたのか、そのきっかけや人生の転機になったできごとなどを伺いました。

 

今回は、英語学習に興味はあるけれど毎日忙しくて続けられる自信がない…、そんな女性におすすめしたい、育児中の英語学習法について伝授してもらいます!

 

事前の仕込みで隙間時間学習の効率をあげる

手帳や表に記録をすることが学習効率アップにつながった

——仕事と育児だけでも忙しいと思いますが、どのように英語を勉強したんですか?

 

あきさん:

勉強を始めた当初は、仕事に家事に育児に毎日バタバタ!子どもはまだ小さくて目が離せないし、机に向かって十分な学習時間を取れるような状況ではありませんでした。そこで私は、「まとまった時間=しっかり勉強=隙間時間のための仕込み」と「隙間時間=ながら勉強」を組み合わせることで学習時間を捻出しました。

 

例えば、子どもたちを寝かしつけてからは、静かで集中できる時間ですよね。この時間に机に向かってしっかり「文字学習」をします。このときに苦手なところやわからなかったところをきっちり調べておくのがポイント。これが翌日日中の「ながら勉強の仕込み」になるんです。

 

翌朝は30分早く起きて、子どもや夫が起きる前に「音読トレーニング」。そして、朝の家事やメイクをしている時間、通勤時間はCDにイヤホンをつけて「リスニング」。帰宅後夕食を終えたら、洗い物をしながら再び「リスニング」。

 

「音読トレーニング」は、英文を目で追いながらリスニングし、発音してみる「文字学習」と「音声学習」を同時に行うもの。これはさすがに家事をしながらではできないので、なんとか時間を捻出しますが、耳を鍛える「リスニング」はながら学習が可能です。

 

まとまった学習時間をたくさんとれなくても、こうして家事をしながらリスニングする「ながら勉強」を組み合わせることで、私は毎日5時間ほどの学習時間を捻出できていました。

 

——言われてみればリスニングはながら勉強にぴったりですね。

 

あきさん:

そうなんです。ただし日中、リスニングをしてわからなかった単語や文法は、必ずその日のうちに調べることが大切。そうやって期限を設定して勉強していかないと身につきません。

 

英語をはじめたばかりで音声だけでは何を話しているのか全然わからないという場合は、テキストを先に読んで、わからない単語の意味を調べ、何が書いてあるかを理解した後に音声学習をするのがいいと思います。

 

また、勉強時間を記録することもポイント。記録をしていないと何をどのくらいやったかまるでわからなくなってしまい、学習効率が落ちてしまうんです。私は5分単位で、集中した時間だけを、手帳に記録していました。

 

——何を使って勉強すればいいかわからないという人も多いと思いますが、具体的におすすめの教材はありますか?

 

あきさん:

英語の上達のためには、音声学習(聞く・話す)と文字学習(読む・書く)の両方を効率良く勉強することが大切です。そのためには、印刷したものがセットになっている音声素材を使うのがおすすめです。

 

具体的には、『CNN English Express』、『English Journal』、『NHKラジオ英会話』、『NHKラジオ実践ビジネス英会話』、好きな小説のペーパーバックとオーディオブックの組み合わせなど。どれを選んでもいいのですが、いずれもその本が擦り切れるまで読み倒すことが重要。1回では絶対に覚えられないので、体に染みつくくらい使い倒してください。