共働き時代に合った私らしい生き方・働き方を模索するCHANTO総研。

 

最先端テクノロジーを使い、デジタルマーケティングの成果の最大化・最適化を図る株式会社ギャプライズ。事業と同じように、社員の成果を最大化する制度がここにあります。

 

部署間や役職を超えた社内交流をサポートする「横軸ランチ」。コロナを機に在宅勤務が増えた中でも、コストパフォーマンスを発揮できるよう環境を整える「ワークスタイル改革」。社内の横軸を深めるためのリーダーとして制度の活性化に携わるコンサルティング(CXO)事業部の坂口さんに話を伺いました。

部署や役職を超えた繋がりを応援する「横軸ランチ」

制度名称:「横軸ランチ」「ワークスタイル改革」 導入開始日:「横軸ランチ」は2017年2月より実施中、「ワークスタイル改革」は2020年5月より実施中 対象者:全従業員 今までに利用した人数: 「横軸ランチ」、「ワークスタイル改革」ともに全従業員

 

 

株式会社ギャプライズ コンサルティング(CXO)事業部 坂口安那さん

慶應義塾大学を卒業後、2020年4月に株式会社ギャプライズ入社。大学在学中に学生結婚・出産を経験し、現在2歳の子どもを育てながらフルタイムでリモートやフレックスを活用、コンサルタントとしてサイト改善に携わる。横軸リーダーの一人として制度の活性化も努めている。

 

——デジタルマーケティングの関連事業を多角的に展開するギャプライズには「横軸ランチ」という制度があると聞きました。これはどんな制度なのでしょうか。

 

坂口さん(ギャプライズ):

事業部、役職、雇用形態を横断したチームを組んで、月に1回、ランチなどの交流会を開催しています。部門間の壁を取り払い、部署や立場の垣根を越えて、お互いがどんな業務に携わっているのか、何に興味があるのかを知るきっかけを作るのが狙いです。全スタッフを対象に、補助費として月に一人1000円を支給しています。コロナ禍のリモート期間中も継続的に行うことにしました。

 

——部署や立場を横断して社内の軸を強くするから「横軸」なのですね。どのようにして生まれたのでしょうか。

 

坂口さん(ギャプライズ):

同じ会社にいても、部署や年齢、役職を超えたコミュニケーションは難しいものです。その壁を乗り越え、社内をさらに活性化させたいという思いからです。

 

業務で関わらない人とも話す、いつもの同僚と仕事以外の話もする。たとえば、好きなアーティストが同じだったら、親近感がわいて、仕事のことでも相談しやすくなったりしませんか?困ったら相談できる人が増えたらいいな、という発想から思いついたのが「横軸ランチ」なんです。

 

 

——仕事以外の話をすることで社員の親交が深まり、業務もスムーズに進むのですね。

 

坂口さん(ギャプライズ):

そうなんです。カジュアルなつながりがあるおかげで、業務で本当に必要なコミュニケーションもしやすくなっています。

 

私の場合、今年4月の入社直後にリモートワークが始まりましたが、カジュアルな横軸の場があったおかげで様々な部署の方と話をする機会に恵まれました。それに、子どもがいる他部署の社員同士の育児相談や意見交換の場にもなっているんですよ。

リモートでの「横軸ランチ」でコロナ対策をしつつ社内交流を

——「横軸ランチ」を利用した社員の声も聞かせてください。

 

坂口さん(ギャプライズ):

「他部署に新しく入社した人とのコミュニケーション機会が生まれた」、「家庭の都合ごとに合わせて昼バージョン・夜バージョンを選べるのがうれしい」などの感想が寄せられています。

 

現在は、部署ごとに出社日を指定するという新しいワークスタイルを取っているので、「なかなか面識を持てない他部署の人とつながりができるのはありがたい」という声もありました。

 

——忙しい毎日で、集まるための時間を作るのが難しいという人も多いと思うのですが、ギャプライズで横軸ランチが定着している秘訣はどこにあるのでしょうか。

 

坂口さん(ギャプライズ):

「横軸」の意義をきちんとみんなに伝えていることでしょうか。「参加したい」、「参加しよう!」と思ってもらえることを意識して説明しています。そうして参加することに意味を感じてもらっていることが大きいかと思います。

 

また、最近は次のようなことに気を付けています。

 

  • スケジュールは先の先を見据えて、リーダーに調整してもらう。
  • 人数が集まらない場合は2チーム合同とするなど柔軟に対応して、参加した人の満足度を上げるようにする。
  • 横軸リーダーのミーティングを3か月ごとに実施。横軸に対するメンバーからの意見を常に全リーダー間で共有する仕組みを作る。
  • チームメンバーは3か月でシャッフルする。新鮮さを保ちながら、広くコミュニケーションを取ってもらうため。

 

——いろいろな工夫があっての継続なのですね。こうした積み重ねから生まれる場づくりも魅力なのだと感じました。

 

在宅勤務の環境整備手当でコロナ禍でのベストパフォーマンスを支える

——コロナをきっかけに新しいワークスタイルも始まったそうですね。詳しく教えてください。

 

坂口さん(ギャプライズ):

今回のコロナを危機と考えるのでなく、社員の仕事に対するオーナーシップを強くするための機会と捉えるべく、ワークスタイルを大きく変革する取り組み「ワークスタイル改革」を進めています。

 

これは、災害などの緊急事態時でも確実な事業継続を可能にすること、従業員がベストパフォーマンスを発揮できるための環境用意を目標としています。

 

——具体的にはどんな対策をされていますか。

 

坂口さん(ギャプライズ):

リモート勤務の環境整備のための計3万円の補助、15分単位での在宅勤務手当の発行は、全従業員向けに実施しています。利用率は100%です。在宅勤務しやすくするための椅子、デスク、PC周辺機器などの購入に当ててもらっています。そのほか、在宅勤務にて発生する毎月の光熱費等も会社で一部負担しています。

 

——環境が整うだけで、業務効率はぐんと上がりますよね。社員の反応はいかがですか?

 

坂口さん(ギャプライズ):

評判は上々ですね。特に環境整備手当については「新しい椅子やデスクを買えて助かった」との声が多く寄せられています。リモートワークに関するアンケートでは86.6%が「満足した」と答えています。

 

——かなり高い満足度ですね!今後はどのようなことが課題になるとお考えですか?

 

坂口さん(ギャプライズ):

アンケートの結果、“自身の生産性の向上”と“チームの生産性の向上”に乖離があった点は課題としてとらえています。今後はこの課題を解決するべく、オフィス移転・フレックス導入・副業ルールの緩和などを順次検討中です。

 

新たな施策を通して、社員一人ひとりの生産性、チームの生産性がどちらも向上することを目指していきたいです。

 

 

普段の業務では関わりがない人とのつながりを持つ。相談しやすい相手が増えることで、結果的に仕事がスムーズに進んでいく。会社がこうした関係づくりをサポートすることは、社員のパフォーマンスを長期的に高めていくことにつながっていくのだろうと感じました。

 

 


【会社概要】

社名:株式会社ギャプライズ

業員数:105名(アルバイト、インターン生含む)

設立年月日:2005年1月27日

業種:デジタルマーケティング

事業内容:コンテントスクエア、YOTPOなどの海外マーケティングテクノロジーの販売とサポート。Web集客運用代行やマーケティングのコンサルティングサービスなど

 

 

取材・文/川口香織(mugichocolate株式会社)