雨降りや休園休校で外出できない時、部屋にはたくさんのおもちゃがあるのに、どれも長く遊べなくて間が持たない…という経験はないでしょうか。

 

「うちの子、集中力がないなぁ」「5分もしないうちに次のおもちゃに行っちゃう」と嘆いているママも多いかもしれません。

 

今回は、子供がすぐにおもちゃに飽きてしまうのはなぜかを解説。

 

1つのおもちゃで長く遊んでほしい・集中してほしい…というママの願いを叶える方法を考えてみました。

子供がおもちゃにすぐ飽きる理由・心理とは

まずは、子どもがすぐにおもちゃに飽きてしまう理由を考えてみましょう。

そもそも飽きるのは自然なこと

仕事から帰って夕食を作る間、子どもがひとしきりおもちゃで遊んでいてくれると助かりますよね。

 

でも現実は「ママー、このおもちゃで遊ぶ!」というので棚から箱を下ろして用意したのに、ちょっと遊んだら「ママー、あれ出して」の繰り返し。

 

買う時はあんなに欲しがったのに、どうしてそんなにすぐ飽きるの?と不思議に思ってしまうかもしれません。

 

しかし、子どもの発達心理からみると、これはそんなにおかしなことではないそう。

 

子どもの集中力は、「年齢+1分」が普通と言われています。

 

そう考えると、赤ちゃんなら、手に持ったおもちゃだけで遊んでくれるのは1分持てばいいほう。4歳児でも5分で飽きるのが当たり前という感じです。

 

なお、テレビや動画、ゲームはもう少し長く見ている子が多いですが、これらは、どんな色や動き・音を出せば子どもの注意を引きつけられるのかがプロによって計算されています。身近なおもちゃで遊ぶのと比べ何倍もの強い刺激があるので見続けてしまうのですね。

 

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年齢・好みに合っていない

はじめて手にしてから一度も長時間遊んだことがない…という場合は、おもちゃがその子に合っていないケースも考えられます。

 

「合っていない」には2種類あります。

 

  • そもそも対象年齢に合っていない
  • 対象年齢内でも、今の子どもの興味関心に合っていない

 

まだ対象年齢には早すぎるなら、その時期までしまっておけば、出したときにはノリノリで遊ぶ可能性もありますね。

 

いっぽう、対象年齢内でも興味関心の方向はその子によっていろいろです。

 

どのおもちゃもあまり遊び込む様子がないときは、必ずしも「集中力がない」わけではなく、じっくり取り組みたくなる遊びにまだ出会えていないだけかもしれません。

大人が遊び方を決めつけている

積み木やブロックなど比較的自由に遊べるおもちゃはともかく、決まった遊び方があるおもちゃの場合、ママやパパがついつい「それはこっちの穴に入れなきゃ」などと指図してしまうことがあります。

 

しかし、たとえパーツが逆さまでも、子どもはそれが今は楽しいのかもしれません。

 

ときどきヒントを出すくらいなら良いのですが、常に大人のよかれと思う遊び方やルール通りに使わせようとしすぎると、それ以上遊びが発展しないため、おもちゃ自体への魅力が薄れてしまう可能性も。

 

危険な使い方でなければ、できるだけ「この子はどう楽しんでいるのかな?」という気持ちで見守りたいですね。

まったくサポートしない・かかわらないのも要注意!?

おもちゃの中には、ボタンを押すと音が出たりして子ども1人でも遊べるようになっているものもたくさんあります。

 

ただ、横から口を出しすぎるのも子どもの興味関心を削いでしまいますが、まったく関わらずにおもちゃだけを持たせておくのも楽しみが持続しにくいもの。

 

結果、目新しさがなくなれば、ポイッと手放してしまうのも無理もありません。

 

もちろん、なかには1人でどんどん遊び方を思いつく子もいますが、やはり多くの子にとっては大人が一緒にいろいろな遊び方を試したほうがぐんと楽しみが広がるでしょう。

 

家族みんなで遊べれば理想的ですが、ママが家事で忙しい時はパパが遊び担当に回るなど、うまく役割分担していきたいですね。

 

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おもちゃを買わない子育てに対するママたちの声

雑誌やSNSで見かける、すっきりとモノのないスタイリッシュなお宅、憧れてしまいますよね。

 

大人が見ても納得できるような厳選したおもちゃだけを買う。そんな子育てができれば素敵ですが、ママたちの体験談からはなかなか難しいことが伝わってきます。

 

「リビングを木のブラウンで統一しているので、おもちゃも木のぬくもりを感じる積み木や木馬、ヨーロッパの赤ちゃんが持っていそうな上品なぬいぐるみなどを揃えようと計画していました。でも、お祝いやお下がりでいただくのは、キャラクターがでかでかと描かれた派手なプラスチック製のおもちゃの数々…。1つ2つなら片付ければいいや、と思いましたが、数が多くてすっかりリビングは色の洪水です」(Eさん・30歳・1歳児のママ)

 

「小さい頃は服もおもちゃも私がナチュラルなものを選んでいたのですが、3歳くらいになってくると子ども自身の好みが出てきますよね。娘はとにかく、色はピンク、リボンやラインストーンのついたキラキラしたデザインのものが好きなんです。誕生日プレゼントも、ひそかに私が推していた木製のドールハウスには目もくれず、キャラクターの人形&おうちセットをセレクト。残念です(笑)」(Mさん・36歳・4歳児と1歳児のママ)

 

「子どもを連れて出かけると、一緒にいた両親や夫が、気軽におもちゃを買っちゃうんですよね。子どももそれを知っているから、その場では欲しい欲しいと騒ぎます。1つ1つはそう高価なものではないし、じいじ・ばあばが孫の喜ぶ顔を見たいのを私が全部ダメ!と止めるのもしのびなくて…でもけっきょく部屋はおもちゃだらけで、子どももどれかに集中して遊べていない気がします」(Uさん・35歳・2歳児のママ)

 

買ってくれる人にNOと言えない、子どもが欲しがる…ママたちの「買わない育児」「厳選した上質でおしゃれなおもちゃ」という理想は、そうとう意志が強くなければ実現しないのかもしれません。

 

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飽きないおもちゃの4つの傾向

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「うちの子、これさえあれば当分遊んでいられるから、揚げモノの時はいつもこれだよ」とママ友に教えてもらったおもちゃを購入したものの、うちの子はあまり遊ばなかった…というのもよくあること。

 

しかし、一般的に「長く遊べるおもちゃ」の傾向はあり、それは次のようなものだと言われています。

 

  • 自分の力で何かをやってみたら、うまくいった!という成功体験ができるおもちゃ
  • 子どもがはまったらパーツを買い足せるなど、拡張性のあるおもちゃ
  • いろんなものに見立てたり、他のおもちゃの補助としても使えるなど、応用が効くおもちゃ
  • 画材や工作用品

 

ママやパパが買ってあげるときや、プレゼントのリクエストを聞かれて迷ったら、上記に当てはまりそうなブロック系のおもちゃや、保育園・幼稚園で人気のあるおもちゃを参考にしてみるのもいいですね。

 

また、おもちゃそのものの面白さとは別に、「パーツごとに空き箱に入れてあげれば組み立てやすいかも」「持ち歩くためのループをつけてあげると便利そう」など、ちょっとした工夫で遊びがスムーズになることもあります。

 

そのほか、数が多すぎて目移りすると感じる場合、

 

「うちはおもちゃ全体を3分割し、いつも5種類くらいだけ出ている状態にして、ときどきローテーションしてます。久しぶりに出すと新鮮だし、片付けも早くて一石二鳥」(Aさん・36歳・6歳児と4歳児のママ)

 

というアドバイスも。

 

もちろん、いろいろ工夫してもあまり変わらないこともありますが、少しでも楽しく遊べるよう、やってみる価値はあるのではないでしょうか。

 

月額料金を支払うと毎月おもちゃのセットが借りられる「おもちゃのサブスク」も最近話題になっています。

 

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その子が夢中で長く遊べるおもちゃとの出会いのきっかけになれば最高ですね。

ちょうどいい距離感でおもちゃの使い方のサポートを

おもちゃにすぐ飽きてしまわず遊べる「裏ワザ」といっても、やはり、基本的には親子でいろいろ試して、子ども自身がどんな遊び方が楽しいのかを発見するのが一番の方法。

 

子どもは飽きっぽいのが当たり前ということをふまえて、ちょうどいい距離感でおもちゃの使い方や遊び方をサポートしてあげたいですね。

 

文/高谷みえこ