東洋医学において「気」は、重要な役割を果たすと考えられていますが、「気」にはいくつか種類があります。
中には、細菌やウイルスなどの外敵から身体を防御する機能を持つ「衛気(えき)」や、体内に侵入したものを排除して攻撃する機能を持つ「営気(えいき)」など、免疫力と同じ働きをするものも。
つまり、防御機能を持つ衛気や、攻撃機能を持つ営気を高めるツボを押すことで、免疫力を上げることに。今回も鍼灸美容研究所こきゅう南青山の院長・広瀬志帆さんにお話を伺います。
PROFILE 広瀬志帆さん
免疫力を上げ、ウイルスから身を守るツボ押しポイント
★中府(ちゅうふ) 外敵から身を守る防御機能を高める
●ツボの位置・押すポイント
鎖骨外側下のくぼみから、親指1本分下にあるツボ。あまり力を入れず、じんわりと押し込んでいきます。デリケートなツボなので、とにかく優しくゆっくりと押すのがポイント。回数などは気にせずに押しましょう。
●ツボ押しの効果
このツボは呼吸器を司り、細菌やウイルスなどの外敵から身を守る衛気を活発にさせる効果があります。
★足三里 (あしさんり) 体内に侵入したものを攻撃する
ひざのお皿のすぐ下の外側のくぼみから指4本下のところにあるツボ。両手で足全体をぎゅっとつかみ、足三里に親指を当てます。
他の指でふくらはぎを包むようにして、親指に力を入れながら、息を吸い、ゆっくりと吐きながら1、2、3とカウント。左右5回ずつ押します。
●ツボ押しの効果
全身の組織に栄養を与える営気を活発にし、体内に侵入した最近やウイルスなどを排除する効果があります。