子どもに財布を持たせるママ

「おこづかいをあげて子どもに自分で買い物をしてもらうことは、お金の教育のとっかかりとして最適」。家計再生コンサルタントの横山光昭さんはそういいます。

 

自分の欲しいものが買えて、大人になった気分が味わえる。それでいて、お金のことも学べるからです。では、どのようにおこづかいをあげればよいでしょうか。ご自身も6児の父である横山さんに、お話をお聞きしました。

 

PROFILE 横山光昭さん
家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、個別の相談・指導に高い評価を受けている。これまでの相談件数は23,000件を突破。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。

「おこづかい」を渡す時に2つのことを伝える


横山家も社会人の長女から小学3年生の長男まで、6人の子どもがいるのですが、おこづかいを通じて、お金のことを教えてきました。大人になってからのお金の使い方のベースは、子どものときに決まるといってもいいでしょう。

 

後先を考えずに浪費をしたり、安易に借金をする大人にしないためには、以下の2点を教えておくことが大事です。

 

  •  自分が使えるお金には「限り」があること
  •  本当に必要かどうかよく考えて買うこと

 

この2つを学べるよう、我が家では意図的におこづかいを渡してきました。 その実体験を元に、お話ししましょう。

 

子ども用財布に300円を入れてあげる

子どもが未就学児~小学校の低学年くらいであれば、「試しに300円程度のお金を渡す」ことから始めると良いでしょう。これは、実際に我が家がしてきた方法です。

 

毎月100円を定額で渡す手もありますが、300円程を一度に渡したほうが、200~300円の少しリッチなガチャガチャができるなど、おこづかいの使い道が増えるからです。渡す回数は不定期で、親のさじ加減で構いません。

 

おこづかいをあげる時のポイントは、「マイ財布」を用意してあげること。すると、子どもは大人の仲間入りができたようで嬉しくなり、お金にも関心を持ち始めます。買い物をした時にどれだけ自分のお金が減ったかもよくわかるのです。

 

横山家では、幼稚園に入る前の子どもでも自分の財布を用意していました。ただ、親の目の届かないところで、お金を持たせるのは良いことではないので、買い物に行く時以外は預かっておいたほうがいいでしょう。

 

最近は、現金をチャージした交通系ICカードを渡す親もいるようですが、お金が増えたり減ったりすることが視覚的にわからないので、実際の硬貨を渡したほうが学びになるでしょう。

 

また、「何かお手伝いをしたらおこづかいをあげる」という方法もありますが、小さな頃からそれをしていると、「お金をもらわないと働かない子ども」になる可能性もあるので、注意が必要です。

 

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